樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

シジュウカラへの給餌

2022年07月14日 | 野鳥
一般の方から野鳥の会に「庭に来る鳥に餌をやってもいいですか?」とか「鴨川で鳥にパンくずを与えている人がいますが、いいのでしょうか?」いう問い合わせがきます。基本的には、餌の少ない冬に限って、他の人の迷惑にならない場所で、塩分や人工添加物を含まないものならOKですと回答しています。1年中給餌すると、自力で餌を捕る野生の力が低下するからというのがその理由です。
それとは矛盾しますが、自宅周辺にスズメやシジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ヒヨドリ、イソヒヨドリなどの幼鳥ががウロウロしているので、何を食べるのか知りたくて、冬に使っている餌箱にヒマワリの種を入れてしばらく観察することにしました。



結局、やって来たのはシジュウカラだけ。幼鳥は全部で4羽いるようです。昨年まで掛けていたシジュウカラの巣箱が壊れて今年は設置していないので、わが家で繁殖した家族ではありません。
動画を見ると、親鳥が幼鳥に種を与えたり、割りやすい種を選り好みしたりしています。気に入らない種は下に落とすので、餌箱が1日で空っぽになります。このままでは幼鳥が給餌に頼って、自力で採餌する能力が育たないと思って、ヒマワリの種は補充しないことにしました。シジュウカラには「中途半端なことするなよ! 給餌するならずーっと続けろよ!」と怒られそうですが、やはり野生動物の生態にはできるだけ人間は関わらない方がいいですね。
私の散歩コースでは、毎日ヤマガラにヒマワリの種やピーナッツを与えているお爺さんがいます。故郷の丹後の観光船では、乗客がカモメに与える「かっぱえびせん」を販売しています。できれば塩分や添加物入りのものは避けてほしいですが、愛鳥の気持ちが育つこともあるでしょうから、表立っては反対できません。給餌の是非を論じるのは難しいです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする