樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

九州の鳥

2022年04月07日 | 野鳥
引き続き、有明海ツアーのご報告です。
東よか干潟に到着してまず目に入ったのは、ツクシガモの大群。その数の多さに驚きました。「筑紫鴨」という名前のとおり、主に有明海など九州で越冬するカモなので当たり前ですが、大阪南港野鳥園でせいぜい20羽程度の群れしか見たことのない私にはインパクトがありました。



ツクシガモよりもさらに珍しいカモがいると、ある方から情報をいただいていたので、干潮で干潟に鳥がいなくなった時間、数10キロ離れた溜池へ移動しました。池を1周して探したものの見つからず、諦めかけたとき、池とは逆の麦畑にその鳥がいました。
アカツクシガモ(赤筑紫鴨)です。ツクシガモ同様、主に九州で越冬しますが、関西に飛来することはほとんどなく、私は1996年12月に北陸で出会って以来25年ぶりの再会となりました。



ズグロカモメも九州に多い鳥。「頭黒鴎」の名前のとおり繁殖期には頭が黒くなりますが、現在は移行期で、まだ「頭白鴎」もいました。関西にも時々飛来しますが、これほどの数はお目にかかれません。



もう1種、九州ならではの鳥に会ってきました。カササギです。
元々は朝鮮半島に生息していましたが、秀吉が朝鮮に出兵した際、ある武将が日本に持ち帰ったと言われていて、九州、それも佐賀県に偏在しています。佐賀県のサッカーチーム「サガン鳥栖」のマークとマスコットもカササギ。
実は鳥見ツアーで佐賀県を訪れるのは今回が2回目で、1995年1月にも一度訪れています。その際、市街地の電柱に止まっているのを見たことがあるので、カササギとは27年ぶりの再会。最近は籠脱け(飼われていた鳥が逃げる)と思われる個体が関西や北海道でも確認されていますが、基本的には佐賀県独自の鳥です。
佐賀県以外では珍しいですが、地元ではカラス並みのようで、私たちも干潟でのシギ観察が終わってから、ホテルへの帰路の田園地帯で簡単に見つけられました。。



今回の有明海ツアーは満足度が高く、仲間と「また違う季節に来たいね」と話しておりました。
コメント (2)
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