世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

鱧(ハモ)

2017年07月12日 20時57分42秒 | Weblog

鱧(はも)


          ハモと松茸の椀物

【語源】
ハモの語源はハム(食む)だという説。中国語の海鰻(ハイマン)
からだと言う説。「歯持ち」が転じたものという説などがある。



         鱧のしゃぶしゃぶ


【旬】
京都の夏を彩る祇園祭の別名は「鱧祭り」であるように、ハモの
旬は文句なく夏である。
関西の夏の魚の代表選手。「鱧(はも)は梅雨の水を飲んで美味
しくなる。」と昔から言われ、梅雨入りから7月頃が最も美味しい
とされている。




    ハモ寿司

【うんちく】
関西地方で大人気のハモ。しかし、海の中では厄介者だ。
気が荒く、特に産卵期には近づく魚にすぐ噛み付く。鋭い歯で海老
や蟹、イカ、タコまで食す。また、少しでも水があると生き延び、
切り落とされた頭部だけでも噛み付く。魚類の中でもトップクラス
に鮮度が落ちにくく、冷却技術がない頃、山に囲まれた京都でハモ
料理が栄えたのもこの為。

ハモは無数の小骨が皮まで達しており、皮一枚を残して、1㎜間隔
で包丁をいれる「骨切り」の高技術を必要とする。


      鱧の湯引き梅肉和え


鱧祭り(祇園祭)は有名だが、丹波篠山(たんばささやま)でも
ハモを大蛇に見立てた「はも切り祭り」が10月に行われている。

関西地方では非常に文化に根付いた魚と言えよう。


        ハモの南蛮漬け





     骨切りしたもの


         鱧カツ

【ブランド・産地】
兵庫県淡路島南端沖の沼島が有名。京都では「鱧は沼島」と言われ
るほどのブランド品。6~7月、大鳴門橋近くの福良港で漁の最盛
期を迎え、高値で取引される。しかし、8月に入ると卸値は一気に
半額位まで落ち込む。これは、祇園祭(7月)の影響。

お祭によって相場が変動する珍しい魚。


       鱧の卵の煮付け




      鱧の刺身

【産地ならではの漁師料理】
ハモを湯引きした「ぼたんはも」、きゅうりと合わせた酢の物「は
もきゅう」、はも鍋、照り焼きなどさまざまな料理方法があるが、
産地の方の一押しは「ハモの刺身」。骨切りし、皮をとり、薄くス
ライスする。わさび醤油につけて食べます。美味しい、食感がたま
らない。鮮度が命の一品です。


     鱧のフライ


      ハモとジュンサイの椀物



       鱧の昆布〆、鱧の卵のせ


【栄養と効果・健康】
骨ごと食べる事もありカルシュームを多く摂取できる。また、リン
も多く含んでおり、骨粗しょう症の方にはありがたい食材。
ビタミンAも豊富。
鱧の皮にはコロイドチンと言う軟骨、じん帯、関節などを丈夫にす
る成分が多く含まれている。若いときは普通の食生活で欠乏する事
はないが、高齢に伴いコロイドチンを合成する能力が衰える。
関節などに痛みを持つ方は、是非摂取したい食材である。

ハモの情報ドシドシお待ちしています。








  鱧ざく(ハモの酢の物)





         ハモの天ぷら







       鱧のお吸い物








         湯引き鱧のヌタ和え
















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岩牡蠣(イワガキ)

2017年07月12日 08時06分04秒 | Weblog

岩牡蠣(イワガキ)



【語源】
カキの語源は岩から掻(か)き落として採集する事からと言う説、
殻をかき砕いて身を取り出すことからと言う説があります。

「牡」の字を当てるのは、牡蠣(カキ)はオスしかいないと信じ
られていたからだとか・・・・。

「蠣」には「流行病」の意味があり、あたりやすい、痛みやすい
と言う意味が込められているようです。



       岩牡蠣のにぎり寿司

【旬】
一般に最も流通しているのは「マガキ」
イワガキとは違う種類のものです。
イギリスでは、「Rの付かない月はカキを食べるな」と言う諺が
あります。つまり、may、 june、 july、 august・・・・・・
5~8月は食べるな!という事です。

日本にも「花見を過ぎたらカキを食うな」と言ういわれがある様
ですが、これはすべてマガキのこと。
イワガキの旬はまさに5~8月、夏なのです。
この事から別名「夏牡蠣」とも呼ばれます。


      イワガキの酢ガキ

【うんちく】
牡蠣は欧米でも「海のミルク」と呼ばれ、人気のある食材です。
かのシーザーがイギリス遠征を企てたのも、この地のカキを手に入れ
る為だったとか・・・
カキで精力をつけ、強兵を狙ったのです。

イワガキと聞けば、すもぐりで獲られ、貴重品、そして天然物と
言う印象がありますが、実は4~5年前から養殖も始まっています。

マガキに比べまだまだ出荷量は多くないため、高価なのが玉にキズ
ですね。

マガキに比べ大ぶりで、好みになりますが味もイワガキの方が
濃厚で美味しいと言われています。





    特大岩牡蠣のフライ

【ブランド・産地】
天然のイワガキ自体がブランド化してるといっても過言ではない
でしょう。
天然物の主な名産地は富山県、岩手県、秋田県、千葉県など。
いずれも、川からの良い水が流れ込む海であることが条件の様です。
水揚量は何処も極少ないです。

養殖を始めた地域は、富山県新湊、隠岐、岩手県など。
これからに期待です。




     岩牡蠣の炊き込みご飯
   
【産地ならではの漁師料理】
イワガキの醍醐味は、大きな殻をはずし、酢ガキにして食べる事。
身もふっくら大きく食べ応えがあります。味も濃厚。
もちろん、漁師さんも大好きです。

そして、もう一つの漁師さんの大好物は炊き込みご飯です。
イワガキの旨みとエキスがご飯にしみ込み、答えられない味わい!

ちょっと贅沢な食べ方ですが、やってみる価値ありですね!





【栄養と効果・健康】
栄養分については、マガキとほぼ同じ。

動物性食品としては珍しく炭水化物が多い。牡蠣の炭水化物は
そのほとんどがエネルギーに変りやすいグリコーゲン。
疲労回復に効果があり、肝臓にも良いです。

ミネラル類では亜鉛と銅を非常に多く含んでいます。
亜鉛は新しい細胞を作るにあたり、欠かせないミネラル。
成長期の子供には是非、食べさせたい商材ですね。
その他、ナトリウム、マグネシューム、カルシュームも豊富。

ビタミン類では、脂肪の働きを助けるビタミンB2、赤血球の生成を
促進し貧血を予防するB12も多く含んでいます。
また、胎児の発育に欠かせない葉酸も多いのが特徴です。






          岩ガキの刺身














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