自民党をぶっ壊す、と言って総理になったのは小泉純一郎議員だった。「聖域なき構造改革」、「民間にできることは民間に」、「地方にできることは地方に」、「改革なくして成長なし」。そして、『郵政民営化は改革の本丸』、暗唱させられるほど当時よく耳にしたフレーズ。民営化されてもサービスは変わらない、とした宣伝文句はとうに消えている。
総務省は手紙の郵便料金上限を84円から110円に引き上げる省令を改正審議会にしめした。はがきは省令改正が必要ないので63円から85円となる。郵便物の減少や人件費、燃料費などの経費高騰で、郵便事業は赤字となっている、というのが値上げの理由。消費税増税を除き来秋に30年ぶりという。
TV-CMでは今「年賀状を出そう」と流しているが、1枚22円のこの値上げは減少一方の年賀状にさらに拍車をかけるのではなかろうか。電波で情報交換が当たり前になったこの時世を超える発想が郵便に起きない限り、この劣勢は覆せないだろう。
食料品などの値上げなら多少の買いだめで、値上げへのせめてもの対抗が出来る。しかし、郵便はそれが全く効かない。はがき、これは年賀を除いてもかなりの枚数つかう、今も買い置きが30枚くらいあるが、いづれ22円分の切手を貼ることになる。高校時代に郵便局でアルバイトをしたので郵便に多少の愛着はあるが、さて、先行きは暗い。
(今日の575) 1枚のはがきが友を心友に