日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

先生の仕事

2008年08月21日 | 生活・ニュース
               

夜明け前の外気に肌寒さを感じた。さわやかな秋が近づいている。パソコン講座に向かう山間部では頭を下げ始めた稲穂が風に揺れている。

パソコン講座受講のおばあさんについてきた男の子は4歳。予備のパソコンでペイントのお絵かきをして遊ばせた。線の引き方、色の選び方、塗りつぶしの3つを教え自由にさせた。手が小さく思うようにマウスは握れないが何とかなる。

講座の間合いに見ると見事な模様を描ている。のびのびとマウスを動かす姿はいっぱしの画家にも思える。新しい画面に切り替えると同じように描いていく。ついて教えたやりたいがそれは出来ない。

マウスを無心に動かす子どもをみていて、あるお母さんから聞いた息子さんの話を思い出した。息子さんは現役の小学校の先生をしておられる。

希望の教師の職に就け喜んでいた。が、最近は教委へ提出する資料の作成に時間をとられ、教師本来の「子どものため」の仕事時間が充分取れない。農作業に変わろうかなどと悩んでおられる、そんな内容だった。

先生の教委向け資料作成が多いという話はやはりそうかと感じた。五輪メダリスト育成ほどの指導は望まないにしても、義務教育の子らの色々な芽を見つけそれを伸ばす教育をして欲しい、目の前にいる子らのために、4歳の男の子の自由画を見ながら思っている。

(写真:男の子の描いた1枚目の画面)
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乗り合いバス

2008年08月20日 | 生活・ニュース
                

私は愛称「くるりん」といい、JRのあるローカル駅を発着点に、幹線道路から外れた道を走るコミュニティ循環バスです。

1時間に1便で料金は1乗車100円。幹線道路が縦糸なら横糸になる奥まった古い街、山の上の団地、曲がったり上がったり下がったりと脇道ならではの走りが仕事。

朝は学生さん、それを過ぎると「よっこらっしょ」と乗り込む通院のお爺さんお婆さんたち。車内はちょっとした社交場に変わる。降りるとき手すりをしっかり握って「有難うございました」と元気な声が嬉しい。

10席あまりのミニバス。聞こえる会話はこのまち独特の話し方が多く、遠来の乗客に少し恥ずかしい、と思ったこともある。そんな乗客の笑いを誘ったときローカルはいいと嬉しくなる。

走る苦労がないわけではないが、山の上の団地で待っておられるお年寄りを見ると「よしっ」と気持ちを入れ替える。

名勝錦帯橋のそばを走ることはないミニバスには、幹線では味わえない乗客とのちがったふれあいがある。そんなふれあいのバスとしていつまでも走っていたい。

(写真:出発前のミニバス、2コースが同時に出発)
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労多くして

2008年08月19日 | 生活・ニュース
               

庭木の根本に落ちていたセミ。見つけたときには体長2㍉ほどのアリが幾百と群がっていた。せみの艶から寿命を終えてそれほど時間は経っていない。アリはこれをどんなにして何処へ運ぶか観察した。

2日目には目の部分が切離され3日目には羽が1枚外されていた。胴体の向きが変わっている。4日目には2枚目の羽が外されていたが、先に外された羽は見当たらない。

5日目、切離した目の部分を穴に引き込み始めている。6日目、胴体が2度3度と動かされている。7日目、目の部分の巣穴への引き込みは難航している。

8日目、胴体が初めの場所から20センチ余り移動し、仕事をするアリの数が激減している。外された2枚目の羽が見当たらない。

9日目、1匹のアリも見当たらない。セミの胴体は干乾びて小さくなり見るも無残な姿になっている。前日で作業は終了したようだ。

こうして朝と夕方の観察が終り写真50数枚と小さくなったセミの残骸が残った。アリたちはこの間で何を餌さとして巣穴へ運んだのだろうか。

羽2枚だろうか。これを引き入れた穴は見つからない。風で飛ばされたのかも知れない。ならば徒労にも見えるが。

人の世にも「労多くして功少なし」という事がある。それでも「労を多とする」上司にめぐり合えた人は幸せである。大きな残骸を残して作業を終えさせたアリはどんな指揮を執ったのだろうか。

(写真:放置されたセミの残骸)

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さようなら

2008年08月18日 | 生活・ニュース
               

私は酒作りを終えた蔵のそばに立つ煙突です。

格別に長く暑かった夏も立秋を過ぎて10日余り、心なしか朝夕涼しく足下の雑草から虫の声も聞こえ始めた。その声はあとどれほど聞けるのかと思っている。役目を終えて何十年、自分も酒蔵も年波には逆らえず間もなく姿を消す。

今、静かな城下町を見下ろしている。銭湯に立っていた3本の仲間は時世の流れに押され次々とその役目を終えた。声を掛け合っていたもう1軒の酒屋の仲間も姿を消しそこは大きなマンションが建った。残っているのは自分1本だけだ。

1直線に見下ろせる、昭和の中ごろまでは銀座の名を冠した商店街はシャッター通りに代わり、解かれた店の跡には雑草が茂る。人影も少なく往時を偲ばせるものはなくなった。

ひとつだけ変わらない場所がある。すぐそばの小学校だ。風合いのあった木造校舎はコンクリーになり、人数は減ったが「児童らの」元気で明るい声は今も聞こえる。変わりいく街を眺めながら子らの声だけはいつまでも続いてと願っている。

ここに私の立っていたことはいつか忘れられる。酒作りに寄与した地下水だけはいつまでも清水であり続けて欲しい。

(写真:往時を思いながら立っている私)
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大文字

2008年08月17日 | 生活・ニュース
               

これでもかという「大文字」でオリンピックの戦果が紙面に載る。これほどの扱いは大事件大事故のほかには余り見ない。五輪は前半、日本の得意な種目が多い。大きな文字が後半も「いい戦果」で載ってほしい。

文字だけではない写真の扱いも大盤振舞、いい写真が幾枚も紙面を飾っている。速報性で劣る紙面は見ごたえのある、読み返したくなる作りが工夫される。

TVで結果を知り、翌日の紙面で関わる色々なことを知るパターンが続いている。連日「大文字」の載ることを期待しながら応援している。

大文字は「おおもじ」とも読め「だいもんじ」とも読める。ここで使った「おおもじ」は本来の意味と違うかもしれないが、大きな文字の見出しを縮めて表したとしておこう。

「だいもんじ」で連想する有名な京都の大文字五山の送り火は昨夜行なわれた。お天気にも恵まれ見事な送り火が見られたそうだ。五輪聖火に負けない炎、こうした長い伝統を伝える人々の姿も大きな文字で残してほしい。

(写真:大文字の送り火:京都新聞より)
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盆踊り

2008年08月16日 | 生活・ニュース
               

各地で行なわれる盆踊りやそれにまつわる行事の様子を読みながら小さな広場での盆踊りを思い出した。

広場の中央にやぐらを組み、その足元を紅白の幕で囲い大太鼓を立て掛ける。太鼓の前には打ち手用のむしろが敷かれ、広場の周りは色紙で飾られた竹が立てられ、日暮れを合図に竹に吊るされた提灯に灯が灯る。

やがてやぐらの周りを輪になって踊りが始まる。町内の人はもとよりお盆に都会から帰ってきた人、踊りを訪ねて来た人など盆踊りを楽しむ輪が2筋3筋と増えていく。

やぐらの上では、浴衣の片袖を脱ぎ鉢巻姿で番傘を片手に差し、吊り下げられたマイクに向かって音頭を歌う人、歌い手に似た姿で音頭にあわせ軽妙な動作で太鼓を打つ人、踊らずにその音頭だけを聞く人、子どものころの盆踊りをぼんやりと思い出す。

青年団としてお世話するころは、町内の戦没者とその年に町内で亡くなられた方の慰霊祭に続いて盆踊りが始まった。それだけに様々なこめる想いが踊りに表れていたのではと思い返す。

近くで行なわれる盆踊り、子どもの行事だったり久しぶりの顔合わせの社交の場であったりと、懐かしい様子は遠くに去っている。音頭は拡声器からの音楽に変わり遠くまで聞こえる。色紙に飾られた竹が立っている様子にすくわれる。

地域のコミニケーションの場として続いて欲しい、氷で冷やされた缶ビールを飲みながらお世話される人と話した。

(写真:お盆を送るように降る雨)
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定刻発車

2008年08月15日 | 生活・ニュース
               

帰省した孫を見送って新幹線のホームに上がった。この前ホームに上がったのは正月の帰省を見送ってだから久しい。通過する数本の「のぞみ号」を見たが迫力は変わっていない。

孫はホーム側の席に座れた。発車まで通過列車待ちのため数分ある。話は窓越しに手まねで何とか通じる。

通過と停車の2台を撮ろうと構えていた。通過列車がホームに近づきシャッターを押すとき、ホームの車掌が右手で左腕を支えるようにして時間を確認した。

日本が誇る1つに定時という概念がある。軌道式交通機関がそのさえたる例になるだろう。約束の場所へ・会議に・観光にとそのことを信じて移動を託してきたしこれからもそうだろう。

思わぬ事故や災害、時には運行者のミスなどによりこの定時が崩れると大きな混乱が発生し、ときには人の一生を左右する事例を多く見てきた。そうはいってっもこれの利用をやめることは出来ない。

今は夏休み・盆休みと帰省のシーズン、子どもたちも楽しみに古里へむかう。ガソリン価格の高騰で自家用車からの乗換えも多いという。事故の無いことを願うのは利用者だけではない。

そんなことを思っていると定刻、通過列車を見送った「こだま号」は静かに動き始めた。

(写真:発車までの時間?を確認する車掌)
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記憶に残す

2008年08月14日 | 生活・ニュース
               

申請した書類の交付を待つあいだ市役所ロビーのオリンピック放送はタイミングよく200メートル平泳ぎ決勝に変わった。声は出さないが2種目連覇を願いながら応援した。結果は願いどおりだった。北島選手は世界新でないことを残念がっていたが素晴らしい記録を残してくれた。

昭和20年8月14日は岩国駅付近が米軍の爆撃により多くの犠牲者を出した日にあたる。北島選手のスタート前「11時15分より犠牲者への黙祷をお願いします」という庁舎内放送があった。

終戦前日の爆撃は一帯を穴ぼこにした。父は救援隊として駆けつけ犠牲者や負傷者に接したことを少しばかり話してくれたことを思い出す。穴ぼこは戦後10数年の間駅前一帯に残っていた。駅前地区では毎年慰霊祭が行なわれるが年々参加者が少なくなるという。

記録や記憶に残る日、残すべき日は思い方でさまざまだろうが、平和に繋がる日は誰の心にも残して欲しい。原爆が投下された日を知らない者が増えているという。

「お爺ちゃんお婆ちゃん有難う」の言葉を残して孫は京都へ帰っていった。孫が爆撃の穴を見ることのない世界になることを祈りながらテールランプを見送った。

(写真:北島選手が2種目の2連覇を達成した瞬間のTV画面))
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この1枚

2008年08月13日 | 生活・ニュース
                 

日本柔道が世界の柔道になりその本筋が変わりつつある。世界柔道連盟から議決権のある日本の役員が不在になるなど「ジュウドウ」になっている。勝負も「ポイントで勝つ」という流れは止められない。

そんななかでオリンピック女子柔道63㌔級決勝戦の中継を見た。谷本歩実選手が五輪2連覇、その全てが1本勝ちと放送された。決勝戦の前、「せこい柔道は大嫌い。正々堂々と戦い1本にこだわる」谷本選手と紹介されていた。内股でその通りの結果を出した。

中継画面を見て「新聞に掲載される試合の写真は組み合って落ちる寸前の谷本の笑顔」と決めていた。見事に当たった。購読以外もネットで見る限り僅かな時間差での写真、何れも予想した場面だった。

谷本選手は昨年秋、腰椎分離症で練習も出来ない大きな試練があったという。ほかの苦悩も報道されているが、乗り越えての1本勝ちがあの笑顔を生んだのだろう。

1本勝負ではないが、この1枚と思い込んだ写真が各紙に掲載された。紙面担当者と同じ目線だったことが嬉しい。しかし、あの場面を撮っているカメラマンには敬服のほか無い。

(写真:描いたとおりの笑顔の谷本優勝瞬間の写真)
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メリーゴーランド

2008年08月12日 | 生活・ニュース
               

7月22日からはじまった孫の夏休みは短い。

7月末日まではサマースクールで毎日登校。おもにプリントを使った勉強をしたという。休みの終りは8月21日、翌22日から登校、その日から給食が始まり6時限の授業という。

前後期制の市立小学校だが厳しい。前後期の切替時土日を含めて5日間ほどの休みがあるという。この学校は人気があるらしくこの校区へ転居される人が多い、と嫁が話す。

また、6年生になると小中一貫教育を目的に同区内の中学校と連携した授業も行なわれ、5年生になると府外で1週間の合宿教育も行なわれるそうだ。

8月に入り嫁の実家も含めて駆け足帰省。理由はともかく我家では宿題の工作。作り方を見て材料をそろえて急いで作った、いや、孫の手伝いをした。切ったり貼ったり通したりして完成した。

ちょっとしたからくり仕掛けで動く動物のメリーゴーランドに孫は喜んでいる。まだ、頼りになる爺が示せてほっとした。

(写真:完成した宿題のメリーゴーランド)
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