日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

畑は芸術家か

2020年07月02日 | 生活・ニュース

 「お日様や雨を一斉必要としないで野菜をつくる」、いまなら不思議に思う人はいない。しかし、私の両親や祖父母にこんな話をしたら、たとえ跡取りの話としても信用しないだろう。祖父は朝起きて前日のラジオの天気予報を参考に空を見上げ、雲と風の向きでその日にこなす畑や家事の段取りをしていた。

 日当たりの良い場所で野菜はすくすくと育つと思っていた。最近の科学は、太陽の光の中でもごく一部が植物の発芽や成長に必要だということを解明した。光には「可視光線と不可視光線」の二つがある。このうち可視光線には虹と同じ7色がある。このうちの青色と赤色の光が植物の生長や開花、結実に特に必要とわかり、人工的に太陽光に含まれる青や赤の光を当てれば植物を育てられることになった。

 土いらずで野菜ができることになる。だから畑といわず野菜工場といいビルの中で生産してるところもある。天候に左右されず安定した生産が可能になった。病害虫の心配もなく消費地に接して生産すれば輸送コストが激減する、いいことばかりだが、太陽光を浴びて成長し結実した自然のものと、野菜工場生産品の栄養価は同じなのかいつも気にしている。

 野菜工場は3蜜、でも3Kではない。そこには畑の土と一緒に経験する様な楽しい笑いはないだろう。大根や人参などは時にユーモアある形で登場し和ませてくれる。サツマイモやジャガイモ、大きな葉の茂り具合いとは反比例な収穫量に大笑いをさせる。落花生は「一粒万倍」といわれるがごとく土の巧みによって生まれる。こんな楽しみのある月1度の農園作業に参加している。
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