仲間内との農園作業で楽しいみは幾通りかあるが、その最たるものは収穫という目標があるからだ。その収穫は植え付けから始まる。作業は農業プロの指示と指導により季節に見合った植え付けから始まる。輪作を避ける、種を覆う土の厚さ、種芋を埋める深さや植え付けの間隔など種類に応じて異なる。それが収穫に響くというから植え付けもおろそかにはできない。
先日もきゅうりを植える。ハウス栽培ならいざ知らず、夏もすぎるころ路地植えとは驚いたが楽しみにしている。植えたものが地面下に隠れるものには、覆った土の上にもみ殻を撒く。どこに植えたか目印になる。日よけとなり湿気も保つ、乾燥を防ぐことにも役立つ、など素人なりに思いながら「たっぷり撒いて」の声に応えるように撒く。
もみがらは籾殻と書き、すくもとも呼ぶ。子どもころは脱穀の後に富士山の形をしたもみ殻の山が並んでいた。菜園程度の畑農家ではもみ殻はない。父はもみ殻をどこからかもらってきて防空壕跡に入れる。その中に越冬させる野菜類などを保存していた。祖母がこのもみ殻を使って渋柿を塾していた。それは今も鮮明に思い出せる。
春先から秋の深まるまでは畑じゅうに茂った雑草の生命力とその勢いには毎回驚かさている。畑を囲む防獣柵の外回りはプロの手によって前日に除草されており、その量の多さに驚く。次回の作業日、もみ殻を押し分けてどのくらい芽が出ているだろうか。天候に左右される農作業、収穫の秋を満喫させてほしい。