日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

こんな時期に

2016年11月14日 | 生活・ニュース

 11月半ば、「喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます」という薄い刷り字のはがきが何枚か届いている。高齢の親を看取られたひと、半世紀近い連れ合いを亡くした級友やそのご遺族など、届くたびに手にしながらひと時思いを巡らす。なかには、これまでのご厚誼に感謝しながらもこれにてご無沙汰のお知らせもある。

 年賀用の住所録を開くと「年賀状おわり」とメモした欄が年々増える。今年の賀状で終わりにします、と頂いた人を追記する。大方の人が高齢か体調不良を小さく記されている。やがてやって来るだろう自分のことに置き換えてみながら、最後となった賀状をもう一度読み返してみる。心なしか文字が滲んで見える。

 折り込み広告やスーパーの店内放送では年賀状の印刷承りを繰り返す。早期予約だと大幅な値引きもうたい文句のようだ。我が家は版画賀状からパソコン賀状に変わって長い年月が過ぎた。3交替の合間に掘こたつに入って彫刻刀を動かしたことが懐かしい。何色かの色刷りも試みたが、PCという簡便方法に慣れると懐かしい昔でエンドになるのは齢のせいにしておこう。

 モミジが赤くイチョウが黄色に衣装替えを始めると、年金の控除申告届や年調用の領収書なども送られてくるのはこの時期で1年の終わりに近づいたことを教えられる。そういえば「ケーキとお節がせめぎ合い」という雑句を思い出した。1週間違いのクリスマスと正月、忙しさを口にしながらも年の終わりの節季、日本人の心にはまだ息づいている。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする