
端境期とは「古米に変わって新米が市場に出回ろうとする時期で9月から10月のころの称、転じて果物や野菜などの市場に出回らなく時期ともいい、広義にはさまざまな移行期をもいう」(広辞苑)。
古くから伝わるこの言葉には味わいがあるものの、新米の登場時期の早期化やハウス栽培による野菜の季節感喪失などを考えると「広義にはさまざまな移行期をもいう」が適切な感じがする。
黒人初のオバマ米国大統領の登場は何かが変わると世界中が注目して1ヵ月、自国の経済危機救済のための法案を通過させた。クリントン国務長官は笑顔で日本の1日を過ごし、親しみを残した。
最初の訪問国が日本、と喜んだマスコミも今朝の論調では対中国でのクリントン成果と日本のそれを比較し、米国は日本より中国と多方面に渡って力を合わせる姿勢、と報じている。
日本の国内政治は政局より政策といいながらなんら進展が見られず、数ヵ月前に選んだばかりの総理総裁では選挙に勝てないと言い切っている。自分の選挙でなく政策を進めてほしい。国民の声を聞きながら。
次期政権を取るかもしれない民主党の小沢代表にクリントン国務長官は会談を申しいれた。成否は別にして米国がもしかして次の政権は変わるかも、日本政権の端境期を予測しながらの行動、マスコミならずとも思うところだ。
人の世の端境期はいつ起こるか予測できないが、自然のそれは厳しいけれども目に見る。今、自然界は冬から春へ移行するための衣更えが進んでいる。桜の咲くころ日本の政界はどんな衣更えを済ませているだろう。
(写真:冬の季語・枯芭蕉と初春の季語・白梅が並び季節は変わっていく)