
作:東井義男
最近、少年少女たちの自殺が相次いでおきていますが、簡単に死を選んでしまうような少年・少女たちは、いのちのふるさと、人間の「復元力」を充分育てられていないんではないでしょうか。「死」は誰にとってもやはり一大事であるはずです。
その「死」を選ぼうとするとき、思い出してももらえないようなお母さんでは、充分お母さんの役割を果たしているとはいえません。
そういうことから考えますと、次の詩「おかあさん」の作者は、決して自殺などしないにちがいありません。この子の胸には、お母さんのほほえみが、しっかり息吹いておりますから・・・。
おかあさん 3年女
ろうせきで
おかあさん おかあさん
おかあさん とかいた
かぜがさらりとおかあさんにふいた
おはなししているおともだちが ふみそうになった
「ふんだらあかん」と、ぎゅうとにらんだ
みんなは じをみて 足を ひっこめた