みことばの光的毎日

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2016年06月22日 | 使徒の働き

使徒の働き 12章18−25節

 ヤコブに続いてペテロを亡き者にしようとするヘロデ・アグリッパの策略は失敗してしまいます。ヘロデの残忍さは、ペテロの番兵に逃亡の責任を取らせて処刑するというところにも現れています。

 しかし、力を振ったヘロデにも最期が訪れます。ユダヤの歴史家ヨセフォスは、著書「ユダヤ古代誌」の中に、この様子を詳しく記しています。

 場所はカイザリヤの円形競技場。ローマ皇帝を記念する競技会が開かれ、きらめく銀色の衣服に身にまとったヘロデのご機嫌取りたちが、ヘロデを神と呼び、「どうかわれらにあわれみをかけてください。もしわれらがこれまであなたさまを人として畏れていたとすれば、今後あなたさまを死すべき人間以上のお方としてお認めします」とまで持ち上げました。しかし、彼の身体は激しい痛みに見舞われ、宮殿に運び込まれたが、五日間の苦しみの後に死んでしまうのです。

 ヘロデの最期と24節のことばを併せて読みますと、福音はどのような妨害にさらされても決して消し去られてしまうことなく、力強く宣べ伝えられ続けるという思いをさらに強く抱かせます。

 きのうは月に一度のラジオメッセージの録音日。キリスト教は過去のものになってしまったとまことしやかに論じられているこのヨーロッパで、どっこい神のことばは語り続けられているのです。

 


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