みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

近くで、遠くで

2016年06月04日 | 歴代誌第一

歴代誌第一 26章20−32節

 日本からのニュースで気がかりになっていた7歳の男の子が行方不明となったという事件は、無事発見で決着。安堵するとともに、子どもを育てた者の一人として家族がどんな思いでこの間過ごしていたのだろうかなど、いろいろなことを考えました。

 26章の後半には、神の宮の宝物倉、聖なるささげものの宝物倉を管理する務めを担う人々、国を治めるためにイスラエルを西に東に拡がって務めをする人々のことが記されています。宝物倉をつかさどる人々はエルサレムのまさに中心で働く者であり、一方はヨルダン川の西方に、また東方に拡がって働く者はエルサレムを遠く離れて務めをし続けます。

 神の宮に直接仕える者たちが尊い務めをしていて、遠くにいる者たちはそれほどでもないということではないでしょう。遠く離れた場所で「すべて神に関する事がら、王に関する事がら」を忠実にする人々も宮で奉仕をする者も、奉仕の意義には少しも軽重がなく、それぞれの働きのゆえに、イスラエルの平和が保たれているのだということを考えます。

 教会でも社会でも、人の目につく働きもあれば気づかれないような働きもあります。けれども、どの働きがより立派で、どの働きは少し劣るなどということは少しもありません。それは、働く者が誇ったり落ち込んだりするためではなくて、すべて主なる神のためのものだからです。主の目はエルサレムの近くにいる者にも、また遠く離れた辺境と言われる場所で仕えている者にも等しく注がれているということに、励ましを得ます。


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