みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

キリスト者

2016年06月20日 | 使徒の働き

使徒の働き 11章19−30節

 ようやく天候が落ち着いてきまして、日曜日には夕立はありませんでした。土曜日の夜に美しい虹が出て、楽しませてくれました。あれが天候の転機になったのでしょうか。

 ここには、アンテオケに誕生した教会の様子が記されています。この教会が誕生したきっかけは、ステパノへの迫害。それによって人々がエルサレムから散らされ、シリヤのアンテオケにも移り住むようになりました。ローマ時代のアンテオケはローマ、アレキサンドリアに次ぐローマ帝国で第三の規模の町で、当時の人口は50万人ほどになっていたと考えられています。ここは今はトルコに属し、アンタクヤまた、ハタイと呼ばれています。

 この町に教会が誕生した経緯は、散らされた人々の中にキプロス人とクレネ人がいて、彼らがギリシヤ人にも主イエスを宣べ伝えたことにあります。歴史的大転換です。心に留まったのは、ギリシヤ人に主イエスを宣べ伝えたのが誰かは書かれていないということです。無名のイエスの弟子がやってみたことから歴史に残る教会が誕生しました。

 アンテオケで大ぜいが主イエスを信じていると知ったエルサレム教会はバルナバを派遣しました。バルナバはキプロス生まれのユダヤ人。アンテオケ教会発足に関わった人々もキプロス人とクレネ人。ですから、エルサレム教会はうってつけの人物を派遣したことになります。

 さらに、アンテオケで初めて弟子たちは「キリスト者」と呼ばれるようになったとあります。いつも「キリスト、キリスト」と言っているためにつけられたあだ名だと考えられています。そんなあだ名がつくほど、「キリスト」のことば心を占めていたのでしょう。

 自分の心は何が占めているのでしょう。

*写真は現在のアンテオケの町(2012年)です。


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