ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

☆アメリカの政治、イギリスの小説、日本のテレビ

2009年01月18日 19時36分11秒 | 文学
早起きしてテレビを見ていると関口宏司会の「サンデーモーニング」でコメンテーターのおじさんが、アメリカのブッシュ大統領の残したものは善悪二元論で、なんでも物事を良いと悪いという二つで判断するという風潮になってしまった。という話をしていた。
そして、おじさんははっきりとそのようには言わなかったのだけれど、よく聞いていると結局、「善悪二元論の風潮にしてしまったブッシュは悪い」と言っているように思えた。
まさしく、善悪二元論はアメリカ、日本だけでなく、サンデーモーニングの知的なおじさんコメンテーターの頭のなかも侵食しているのだなあ、と深く感じ入った。
善悪二元論の根源であるブッシュは悪い!

ふと、最近しばらく小説をまともに読んでいないなと思い、イギリスの知的な小説を読みたいと思っている。ジェイムズ・ジョイスとかジュリアン・バーンズとかカズオ・イシグロとか、特定の誰か、ということではなく、イギリスの小説と言うとなんだか知的な印象がある。
で、イーヴリン・ウォーに惹かれている。
岩波文庫の「回想のブライズヘッド」を読んでみるつもり。

NHK大河ドラマの「天地人」はいままでのところすべて見ている。やっと子役の芝居から解放されてほっとする。面白いのかどうかまだよく分からない。吉川晃司の織田信長は意外といい。
しかし「刑事コロンボ」のおもしろさにはかなわない。
コロンボは滅茶苦茶なことをするのでおもしろい。
コメント

☆中田秀夫監督「L change the WorLd」は最高にくだらなかった

2009年01月17日 01時47分08秒 | 映画
L change the WorLd [通常版]ひどい映画を見た。
テレビで放送していた中田秀夫監督の「L change the WorLd」を、「デスノート」にはまったことがあるので録画して、追っかけ再生で見たのだが、ひどい映画だった。この映画のひどさはなかなかひとことでは言い表せない。
カーチェイスとかL(松山ケンイチ)が自転車に乗るところとか飛行機がぎりぎりで止まるところとかそういう場面場面が撮りたかったのだろうなあ。カーチェイスやチャンバラが出てきただけで喜ぶような心理が良く分からない。ほんとうにそんな人がいるのだろうか。
綾小路きみまろが何かしゃべるたびに大笑いしている人がほんとうに存在しているのと同じくらい信じられない。
ここのところ疑問に思っているのは、猫を見て条件反射的に「かわいい」と言っている人はそのうち「猫」という文字を見ただけで「かわいい」と叫び始めるのではないかということだ。「猫」では叫ばないかもしれないが「ねこ」だったら叫ぶかもしれない。
見ているのはモノではなくて記号なのだろう。
それはさておき、「L change the WorLd」はほんとにくだらなかった。
鶴見辰吾が何を言っているのかさっぱりわからぬまま死んでしまうあたりが最高にくだらなかった。
鶴見辰吾の娘の福田麻由子は凶悪犯なのではないかと思う。結局彼女がすべて悪い。
まあひどい。
コメント

☆よしもとばなな「みずうみ」感想

2009年01月13日 23時25分02秒 | 文学
今日NHKを見ていたら森進一とジェロと木山裕策と秋元順子が歌っていた。
紅白歌合戦も見たのでこの四人の歌うのをこの短い期間で二回聴いたことになる。二回聴くとなんとなく覚える。特にジェロの「海雪」はなんだか好きになりつつある気がする。好きになりつつある、なんて言う時は一般的にもうすでに好きになっているものだ。認めたくないだけなのだ。
秋元順子の「愛のままで…」は高橋真梨子みたいだ。結構好き。
なんだか演歌好きになりつつあるのかもしれないなあ。
私はもう折り返し地点を過ぎたのだ。

みずうみ (新潮文庫)よしもとばななの「みずうみ」(新潮文庫)を読んだ。
だんだんとよしもとばななの小説に登場する傷つきやすい人たちに共感できなくなってきている。これは仕方のないことなのかもしれない。
あり得ないことなのかもしれないが、語り手の女の子が自分のまわりの傷つきやすい男の子や女の子に「もういいかげんに泣くのはやめろ。いつまで泣いているんだ。」といつか言いそうな気がして僕は心のすみっこでそれを多少期待して読んでいるように思う。
そんなことになったらびっくりして熱中して読むだろう。
傷つきやすい人の相手をするのは本当言うとめんどくさい。自分の傷つきやすさと付き合うのも本当言うとめんどくさいが仕方がないから付き合っている。そういうことって出てきたらいいなと期待する。
しかしこれは甘いものを食べて「辛くない!」と怒っているというようなことなのだろう。そんなことをしてると小林秀雄に馬鹿にされる。
コメント

☆丸山真男「「文明論之概略」を読む」前半

2009年01月12日 19時01分06秒 | 文学
丸山眞男集 (第13巻)福沢諭吉の「文明論之概略」の副読本として読んでいる丸山真男の「「文明論之概略」を読む」の前半(「丸山眞男集 第十三巻」)を読んだ。
豊臣秀吉のことを考えるときに、木下藤吉郎の時代であっても羽柴秀吉の時代であっても最終的に豊臣秀吉になった人物という視点で考えてしまうのだが、ほんとうは木下藤吉郎は自分が豊臣秀吉になるとは考えてもいなかった。
というようなことを福沢諭吉が言っていた。
人間には一貫した性格があるというのは虚構なのだなということを最近よく感じるのでここはものすごく納得した。虚構だからといって無視できるものでもないけれど、性格は自分が自分を意識して作り上げているものだということはよく思う。
それと、絶対的な正しさがあるわけではなく時代と場所による、というような福沢諭吉がよく使う論理もよくわかる。
福沢諭吉はとても頭の良い人なのだなあ。

しかし、やはりこの当時の文章は難しく、丸山真男の助けがなければ難しい。
ゆっくりとよく読めばわかるのだろうけれど、ほどよいスピードで読まないと文章は理解できないものだ。この時代の本をたくさん読めば慣れるのだろうけれど、専門家ではないのでそこまではしない。
読みやすい現代語訳が出たら良いのになあと感じる。
たいへん良い本なのに言葉が古いということで読まれていない本はたくさんあるのだろうな。原書第一主義というようなものがあるのだが、原書で読まないと意味がないとかそのようなことを言っているうちに誰も古典に触れないような状況になってしまっているんじゃないのかなあ。
ワインに水を混ぜて子供に飲ませて将来の酒飲みを育てるフランス人のような発想が必要だ。
コメント

☆「刑事コロンボ」を見る

2009年01月12日 10時31分45秒 | テレビ
ピーター・フォーク主演の「刑事コロンボ」は子供のころテレビでよくやっていたのにきちんと見たことはなかった。父親が見ているのを横からちょっと見たことがあるくらいだ。
NHK-BShiで今年から放送されているのを録画して見ているがとてもおもしろい。今年は見るドラマがないなと感じていたのだが、ちょうどよい。これを見ていこう。
三話分見てここまでの共通点と言えば、犯人が女たらしか金に汚いかその両方であることと、最後は犯人の自白によって終わること。コロンボはきちんとした物証ではなくて心理戦で犯人を追いつめて自白に持っていくんだな。
自白については、そんなので自白するの? というところもあるのだが、しかし全体的に見ればたいして気にならないくらい面白い。

大河ドラマ「天地人」は録画はしているがまだ見ていない。
「篤姫」のときは録画しながらもその日のうちに見ていたのですでに心が離れていることを表しているのかもしれない。
幕末の話で現代に通じるものって簡単にいえば世の中の体制が変わるということで、戦国時代の話で通じるものは無名のひとが出世していくというところなんだろう。
体制が変わるということには興味がわくのだが、出世ということにあまり興味がない。戦国時代にあまり興味がないのはその辺が関係しているのかもしれない。

昨日書店で内田樹と橋本治の対談集「橋本治と内田樹」(筑摩書房)を立ち読みしていたら、タバコの話が出てきて興味深く読んだ。僕はかなりヘヴィーな内田樹読みだと思うのだが、彼が自分がタバコを吸うことについてここまで素直に(?)語るのを初めて読んだ。タバコを吸うことは知っていたがきちんとそのことについて自分の考えを披露するのをこれまで読んだことがない。
僕はタバコは吸わないのだが、タバコをめぐるさまざまなことがどうなっていくのかかなり前から気になっている。
そういえばピーター・フォークはいつでもタバコを吸っている。いま見るとちょっと不思議なくらい吸っている。
コメント

☆通帳

2009年01月10日 01時16分54秒 | テレビ
ゆうちょ銀行で通帳を作った。
なんだか嬉しい。
まだ千円しか入っていない。でも嬉しい。

NHKの番組モニターに選ばれたせいでNHKの番組情報が気になる。特に10月からの半年間が気になる。
紅白歌合戦があるな、とは思っていたが、今日のヤフー(またの名をヤホー)のニュースによると、大河ドラマの「天地人」が11月で終わり、「坂の上の雲」が放送されるらしい。そしてそのあと「龍馬伝」。
妻夫木、モックン、福山だなあ。
そのころはドラマを見続けて泣きながらいやいや感想を書き綴っているのだろうか。
しかし、これまで何かを見て感想を書くのを嫌だと思ったことはないのでそんなことにはならないのかもしれない。小学校の頃の読書感想文は嫌だったが、大人になってからは感想を書くのはわりと好きだ。
月12本のすべての原稿を落とさないように書くことがいまのところの目標だ。
会社を休んででもテレビを見るぞ!
コメント

☆番組モニターになる

2009年01月08日 22時51分39秒 | テレビ
NHKの番組モニターに選ばれる。
ここにも書いたように、僕ほどNHKを見ている人間は同世代になかなかいないのではないか。三十代の男性でNHKの番組モニターに応募する人はあまりいそうにないので貴重な存在だと思う。
応募のときに僕が書いた感想をここに載せておこう。

「ふるさと発スペシャル 今日はここ行こ!」
つい最近ちょうど漱石の『坊っちゃん』を読み返したところだったので、大変興味を持って視聴した。松山もつい最近旅行に行ったばかりなのでまさにタイムリーという感じだった。
そこは、つまり(私の、とっても個人的な、)興味を惹く題材という面では、たいへん良かった。
しかし、松山が俳句の町であることや、坊っちゃん団子、坊っちゃん電車、道後温泉、などを紹介する観光案内のような番組になってしまっていたのが残念な点であった。そのようなことは、いまさら紹介しなくても良いことじゃないかと思われた。
わざわざ、夏目漱石の、『坊っちゃん』を、作家の石田衣良を旅人にして語らせるのであれば、温泉に入らせたり団子を食べさせたりすることはなしにして、もっと作品の内容に深く入り込んだことを語る番組にして良かったのではないかと思う。
アナウンサーに坊っちゃんの扮装をさせて、マドンナとのお芝居を演じさせる意図も、思いつき以上のものを感じることはできなかった。
石田衣良が若いころに俳句をやっていたことと、十年前の後悔を小説にして書く、自分の小説もそうだったと彼が語っているようなところはおもしろかった。そのような部分がもっと出ればよかった。
集まって俳句をやることが案外楽しそうであったのが驚きであり発見でした。


上記の感想を書いて応募しました。
モニター期間は10月から半年間。月に12本程度番組を見て感想を書くらしい。
番組モニターにはNHKから謝礼が出るのだが、振込先の銀行口座のために新たに通帳を作ろうかと考えている。給料振り込まれ用の通帳はあるのだが妻に預けっぱなしでカードも持っていない。
ここ十年近くATMを使ったことも銀行に行ったこともない。
このままではちょっとまずいんじゃないかとも思うので多少でも(謝礼はほんのちょっとです)自分のお金を持ってそれを管理することにしたほうがいいんじゃないかという気がする。
良い機会なので作っておこう。
コメント

☆小林秀雄全作品揃う

2009年01月06日 00時33分24秒 | 文学
「小林秀雄全作品」(新潮社)の残り三冊が届き、全集がすべて揃う。
これでうちでは「太宰治全集」(ちくま文庫)と「森鴎外全集」(ちくま文庫)とこの「小林秀雄全作品」の三つの全集が常設展示されることになる。そういえば大学の時に買った「ジャン・ジュネ全集」(新潮社)もあった。読んでないけど。
全集が我が家にあるというのは嬉しい。
家の片隅に小林秀雄と太宰治と森鴎外がでんと座っているに等しい。
なんと心強いことか。

しかし、いまなんだかちょっと考えることがあり本が読めない。
そぞろ神とたたり神と道祖神に取り憑かれている。
こういうときはテレビを見るくらいしかできない。炬燵でアイスクリームを食べた。
コメント

☆ヨアヒム・ケーラー「ニーチェ伝」に注目

2009年01月05日 01時33分00秒 | 文学
NHKの大河ドラマ「天地人」の第一話を見た。
戦国時代のことってよく知らないんだよなあ、という気分になる。
阿部寛がなんだかすごかった。「週刊少年ジャンプ」みたいだった。
上杉謙信のこともよく知らないがなんか不思議なひとだなあ。思想にものすごくこだわっている人は嫌いではない。
阿部寛といえば昨夜木村拓哉の主演映画「HERO」を見たのだった。見たのだがしかし特に何の感想もなかった。見たということだけは書いておこう。
「HERO」見ました。

NHKの「吉本隆明 語る~沈黙から芸術まで~」を見た。
滑らかに流れない話というのはかなり疲れる。会場で講演を聞いた人はかなり疲れたのではなかろうか。
私は疲れた。

今日は書店でヨアヒム・ケーラーの「ニーチェ伝」(青土社)という本を立ち読みした。(実際は椅子に座って読んだ。)
最初の部分だけ読んだのだが、これは相当衝撃的な本だった。
高いので買わないが、図書館で借りて是非とも読みたい本だ。
これまで僕が読んだことのある本で言うと、猪瀬直樹の「ピカレスク 太宰治伝」のような本だ。
思想は肉体から生まれてついには肉体を離れるものだが(小林秀雄的論法)、思想がニーチェの肉体からどのように生まれたかがよく分かる本なんじゃないかと思う。
そういう個人的なことは知らないよりも知っておいた方が良いように思うので読みたい。
コメント

☆「小林秀雄全作品18 表現について」

2009年01月04日 15時58分01秒 | 文学
小林秀雄全作品〈18〉表現について「小林秀雄全作品18 表現について」(新潮社)を読んだ。
カミュの「ペスト」と、ニーチェのいろいろを読みたくなった。そのほか、イプセンのいろいろも読みたくなった。
ずっと小林秀雄を読んでいると読みたい本が増えてきて困る。
いまのところ上記のほかに、パスカルの「パンセ」も読みたくなっている。チェーホフも。
今年は小林秀雄と福沢諭吉中心で行くことに決めているので、あまりに多くなりすぎると困るのだが、小林秀雄に学ぶということは小林秀雄の読んだものを読むということも含まれるのだろうから仕方のないことだ。
学ぶとは真似ることなのだなあ。
この本では福沢諭吉の「文明論之概略」について語られている文章があったので、ついでに他の巻の福沢諭吉について書かれている文章も探して読んだ。
福沢諭吉はやはりすごいという気分になったので、小林秀雄は一旦お休みにして福沢諭吉に戻ることにする。
しかも「小林秀雄全作品」で今回買ったものを順番に読むと次は「ゴッホの手紙」の入った巻なのだが、「ゴッホの手紙」は少し長い評論なので、「文明論之概略」を終わらせて読むことにしたいと思う。
コメント