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☆海音寺潮五郎「悪人列伝 古代篇」

2008年01月16日 21時11分04秒 | 文学
録画していたNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」の、坂東玉三郎を見る。
番組自体はとりたててたいしたことはない。坂東玉三郎が出演する番組はどうしても見てしまう。
先ほど気がついたが今年の「プロフェッショナル 仕事の流儀」のゲストは、イチロー、小野二郎(すし職人)、そして坂東玉三郎となっている。
一郎、次郎、三郎だ。
次回は岸部シローか。しかし残念なことに岸部シローはプロフェッショナルではない。
つぶやきシローも亀田史郎(亀田パパ)もNHK出演はないだろうし。
ということは士郎正宗か。

悪人列伝 古代篇 (文春文庫)海音寺潮五郎の「悪人列伝 古代篇」を読んだ。(なんと五郎!)
「蘇我入鹿」、「弓削道鏡」、「藤原薬子」、「伴大納言」、「平将門」、「藤原純友」の六つの話になっているが、全体を通してみると天皇家の歴史が読めるようになっている。
もともと天皇家は数ある氏族の一つで、宗教行事を担当する氏族だった、特別に上位にあったわけではない、というのはこの本で海音寺潮五郎が言っていたのか司馬遼太郎が言っていたか同時に読んでいるのではっきりしないが、このファミリーが蘇我氏や藤原氏と争う歴史がこの国の歴史なんだということがよくわかる。
もともとほかの氏族と上下関係がなかったのであれば天皇家にももともと何々氏という呼び方があったのだろうか。そこが気になった。

海音寺にとって、登場する人物中もっとも悪人なのはタイトルになっている六人ではなく、「弓削道鏡」に登場した藤原仲麻呂なのだろう。名前をすぐに変えるやつにろくなやつはいない、とか散々な言われようだった。
まったく中立な、または中立を目指した語りよりもある程度偏見のある語りのほうがおもしろい。

「司馬遼太郎全講演」はあいかわらずおもしろい。
《二十二、三ぐらいまでは、自殺だって何だってできます。だいたい、命があまり惜しくないんですもの。命がだんだん惜しくなるのは三十すぎてからです。》(「薩摩人の日露戦争」)
こんなこと、言うんだなと驚いた。

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