私は長年、学校教育にも携わって来ました。それは、野鳥や環境教育という関連の学びです。
私の娘が小学生の頃に、学校から「特別授業」(野鳥の授業)と題して、教壇に立ち教えたことに始まります。
また、30数年前から井之頭小学校の探鳥会の講師を務めて来ました。その活動の成果が認められ、井之頭小学校が「環境大臣賞」を授与され、活動が認められました。
そんな歴史のある小学校なら、探鳥会や野鳥などの保護などに熱心ですが、指定校にされていないと、教員が多忙なこともあり、休日出勤してまで探鳥会などに参加するのは、家族の犠牲も伴います。
そうした中でも、井之頭小学校の先生方は、嫌な顔もせずに、子供たちと触れ合っています。頭が下がる思いです。
こうしたことも、私が井之頭小学校との30年以上に渡り、繋がりがあります。
今年の5月で定年退職し、6月には新天地に引っ越す予定でいます。それは、本格的に野鳥教育や写真、野鳥や野生動物、花々などの撮影に取り組むために、山岳に近い場所に引っ越すことを覚悟したものです。
井之頭小学校からは、夏休み以降になると思いますが「特別授業(野鳥教育)」の授業を平日にして欲しいとの依頼もあり、お受けしました。
また、井之頭小学校と関連のある地域の学校、引っ越し予定の小学校との予定もありそうです。他には、千葉の小学校などからも私の噂を聞いた先生から依頼があるかも知れません。
私が「野鳥教育」と題して、指導する目的は、ただ、野鳥の種類や生態などを教えるのではなく、自然環境保護、野鳥の愛護を目的に指導していきます。
野鳥通じて、生き物を可愛がるだけでなく、守ってあげる。そして、野鳥が住めない環境は「人も住めない環境」であるということです。
こうした、難しい課題を簡単に分かりやすく説明し、出来る限り専門用語などを多用しない、私の独創性で指導して参ります。
資料となる写真や紙面などは揃っています。6月以降は何時でも依頼があれば、交通費だけ負担して貰えたら、全国どこへでも依頼のあった学校や場所に飛んでいきます。
私の長年の野鳥の指導活動は、ブログなどでも公開しておりますので、関心のある親子、子供たち、大人が注目しているようです。現にも私のgooブログが一ヶ月で閲覧者が1万人を超えて、年間、十数万人が閲覧しております。
特に、最近、嬉しい場面によく出会います。週末ごとに関東の野鳥公園や湖沼、河川などに出掛けると「親子連れ」が目立ちます。中には、本格的に双眼鏡と野鳥図鑑を持って「バードウォッチング」したり、カメラを構えて撮影している子供もおられました。
こうした親子によく、声掛けしたり、教えて上げたりしています。また、逆にそこにいるよとお子さんから教えて貰ったりもします。コロナ感染後に遠くに出掛けることが出来ずに、近所にある公園や池に家族で散歩中に、スズメやカラスではない、ブルーの綺麗な鳥に出逢いました。子供は直ぐに「お父さん、あの鳥何」と聞くと、分からいお父さんはスマホを取り出し、青い鳥と検索して「カワセミ」と言うらしいと応えます。
遠くてよく見れない、分からないから今度、双眼鏡買ってとせがみます。同時に野鳥図鑑とセットで購入します。ところが、最近、嬉しいことに、双眼鏡と野鳥図鑑の売れ行きがよく、双眼鏡が品物によっては入荷待ちなどもあります。
子供たちから家族でバードウォッチングをしたいと申し出る子供たちが近年増加しています。
私が長年、呼び掛けて来たことが子供たちに「思いが伝わった」ように思えます。現在の子供たちが身近な生き物(野鳥に興味を持つ)ようになったのは、自慢する訳ではありませんが、私の長年の子供たちへの呼びかけや野鳥とのふれあいの大切さなど、提唱し続けた結果だと思っています。子供たちのブームと言えば、テレビやスマホのゲームなどが流行りますが、自然との触れ合いがブームになってくれたらと願っています。
確かに、ゲームも新作のブームも希薄になり、そろそろ、子供たちもゲームに飽きてきたことにあるようです。
自然の生き物、身近な生き物(野鳥)を見て、聴いて「感動」することが(快感)となり、バードウォッチングに嵌る子供たちが増加して来たことが何よりの私の喜びです。
私の孫のような世代に、野鳥とのふれあい、自然とのふれあいが出来たならば、自然環境や生物愛護などにも関心を持つようになり、私の後継者になって欲しいとの願いもあります。
私には後継者はおりませんから、私の意志を受け継ぐ若い世代にバトンタッチするように、子供たちに「野鳥教育」を実施したいと考えています。
私が野鳥撮影するのは、自己満足や知り合いなどに自慢するためではありません。あくまでも「データと資料」となるからです。中でも、生態の証拠写真など専門家でも撮影出来ない場面を私は沢山撮影して来ました。
写真の中には、とても貴重で初めての写真などもあります。そのため、膨大の数の写真を数台のパソコンと、外付けパートデスクに保存しています。
子供たちだけではなく、大人の人たちには「バードセラピー」の観点から指導もしております。野鳥の囀りや山岳などの地域で見つけた野鳥の鳴き声、せせらぎの音、コケや樹木の香などの自然刺激が人の脳と心に「心地よさと癒し」を与えてくれます。
従来ならば、バードウォッチングと言えば、野鳥の種類や数を数え、オス、メスを確認し、次に移動し、大勢で移動して、その場の植物などを踏み倒していきます。一部ではありますが環境破壊にも繋がります。
私が指導するのは、野鳥の種類、数に拘らず、その場の環境保全との関わり合いなど、例えば、最近では低山(1000m以下)で山頂の樹木を伐採し、そこに太陽光パネルの設置工事で、輸送のためにトラックが山道を通り、そこにいる山の鳥がいなくなった事例もあります。
ただ、野鳥を観察するだけではもったいないということです。野鳥と自然との関わり合い、自然と野鳥を実体験するとの方が大切ということです。
私が提案する「野鳥教育」は、自然環境保護と生物保護(愛護)を目的に今後とも多くの方々に指導して参ります。
センスプロデュース研究所、葛西行彦