空港でドライブインに行く

2015-10-30 00:00:58 | あじ
新千歳空港の食事と言えば「北海道ラーメン道場」を思い浮かべるのだが、既に8店の全店制覇しているので、まあそのうち2店を交互に攻めようと思っているのだが、趣向を変えて、旭川の豚丼店に入ることにする。

ドライブインいとう。

空港内にドライブインがあるとは知らなかったが、仮に運よくクルマをエスカレーターに載せて運転してきても入店できない。モールの4階のレストラン街の中にある。

詳しくは知らないが、ドライブインで出していた豚丼が、大当たりしたのだろう。

ところが、本州の人間にとっては、「豚丼」をわざわざ北海道で食べるというのには少し抵抗がある。

多くの人は、豚丼のイメージは、狂牛病騒ぎで牛丼チェーンが苦し紛れに考え付いた豚丼。だいたい牛丼とよく似ていて、甘辛い味だ。また、東京の豚丼専門店も知っているが、炭火でじゅうじゅうと焼いて少し焦げた状態でやはり甘辛いタレがかかっていて、いかにもワイルドなランチという状態だ。

また、少し北海道通になっても、札幌郊外で屯田兵定食とか食べると、かなり豚肉が使われているが、それは高カロリー食品という扱いで、豚汁とかになっている。

要するに、料理のメーン素材でありながら、豚肉が乱暴に扱われているという共通点がある。

itobutadon


で、まあそんなところだろうと思っていたのだが、まるで違うわけだ。豚肉がスターになっている。柔らかく、さらにきちんと整列して丼の白米の上に並んでいる。煮汁と一緒にドバッとかけたりはしないのだ。きちんと並んでいるので、一枚ずつ食べることになる。

予想よりも肉が柔らかい。マックのバンスのように前歯で噛み切れる。こんなにイメージと実物が違うというのも驚きだ。北海道は奥が深い。

とはいっても東京圏では、この繊細な料理は受けないだろうという気がする。料理に含まれる「優しさ」が行き詰ってしまうもどかしさがある。

戦後、それぞれに事情があって樺太に残ることになった僅かな日本人や韓国人のかたに今、食べさせてあげたいな。(樺太への直行便もあるので、やる気になればできるのだが)


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