名レッスン書2冊を読むが・・

2011-02-02 00:00:02 | スポーツ
右肩の調子がイマイチで、しばらくゴルフクラブを握っていない。代りに鉄アレイを振り回して肩の治療をしているのだが、もしかしたら逆効果なのかもしれない。そのうち、花粉の季節になって、もう何が何だかフォームがわからなくなるのかもしれない。

moderngolfという状況なので、古い名著を読んでみた。一冊目が、ベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」。もう一冊は、レッドベターの「アスレチック・スイングの完成」。どちらもベストセラーだ。

まず、モダン・ゴルフ。ベン・ホーガンはゴルフ界のスーパースターのはしりだ。ボビー・ジョーンズ、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウスと最近のあの人と並ぶゴルフの神様の一人だ。

そのホーガンがプロ生活の経験をふるいにかけてエッセンスを抽出したのが本著である。もちろん、彼の時代の道具と最近の道具ではかなりハイテクさが違うのだが、だからといって棒高跳びの道具のように竹とグラスファイバーほど違うわけではない。ほとんど同じだ。

そして、この本には、まずこう書かれている。

「あなたは70台を出せる」

70台というのは、魅力的な数字だ。79打以下ということ。79歳までゴルフを続ければ、夢のエージシューターにもなれるはず。

そして、この126ページのレッスン書の実に19ページがグリップの記載に費やされる。さらに、24ページ分が、スタンスとアドレスの姿勢についてである。なかなかスイングが始まらない。そしてスイングを始める前にリラックスとしてのワッグルの効能が10ページにわたって説かれ、70ページになってやっとバックスイングが始まると、すぐにスイングプレーンの話になって、クラブは頭の上でトップを迎える。

そして、残りわずかなページで、さっきバックスイングの時にイメージしたスイングプレーンにしたがってクラブを振りおろせば、白球ははるかかなたの青空に吸い込まれていくわけだ。

完全な一軸打法ではないが、かなり一軸打法に近いような気がする。野球でいえば松井とかだろう。何しろベースボールマガジン社からの発行だ。

davidそれに対して、レッドベター書。ゴルフダイジェスト社からの発行。二軸打法だ。イチロー方式。(もっともイチローはショートゴロを打った後、そのまま一塁に向かってダッシュするので、打つ時は体の重心を前側の足に移しておかないと200本安打が続かない事情があるのだろう。)

実は、レッドベター書は190ページだが、グリップの話は6ページだけだ。何しろ、この本は盛りだくさん。特にミスショットの類例を数多く書いて、その対策を書き連ねるわけだ。「良いことだけをやれば70台が出る」と書いたベン・ホーガンとは対照的だ。

なんというか、かなりプレーヤーの自由を認めている。実際、体の柔らかさや体力は個々に異なるのだし、ゴルフなんて、ある意味心理ゲームみたいなところもある。万人向けの本などないのかもしれないのだから読み物として面白ければいいんじゃないだろうか、ということだろうか。

ただ、この本の最後に耳の痛いことが書かれているわけだ。

「技術テーマは練習場で。コースではスコアメークを。」

ラウンド中は、この本のことは忘れなさい!と書かれているわけだ。

「きょうの練習が、あしたの勝利」だそうだ。

つまり練習嫌いの人間には、上達の可能性はゼロということなのだろう。


この前、鹿児島に行った時に、薩摩秘伝の剣法「示現流」を研究してきたのだが、刀のつかを握るグリップが右手と左手とが20センチほど離れているわけだ。つまり野球のバントの時のバットの握りみたいだ。あれをゴルフでもやってみようか、と思ったのだが、やはり練習場でマスターしてからの方がいいかもしれない。


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6 コメント

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居合い (ysjournal)
2011-02-02 04:12:58
おおた様
最近、ゴルフスイングとは、トップからの居合い(というかでの抜刀)では無いかと考えています。(マジです)

右利きは本来左打(つまり抜刀と同じで右手で抜く)がマッチしているのではないかと思います。

仰る様にグリップが違うのと、返しが入るので、右利きの右打ちは、右手一本の上段からの振りで、左手が抜刀プラス返しと言う動きになると思います。

ゴルフと日本刀が、長手の軸の中心に重心が無いという事も共通しており、居合いを勉強してみようかなーなんて思っております。

私が崇める後藤修先生によるとホーガンは、フッカーなので、スライサーが殆どの日本人がまねるとダメだとでています。(私も先生同感です)(一軸の例としてホーガンもでてくる事があるので、これは当たっている様な)

レッドベターは、初期の生徒、プライス、ファルドーが良かったので大家になりましたが、理論は怪しいと思っております。(実はゴルフ始めた頃に、何冊か本も買っているのでよく分かる)
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Unknown (おおた葉一郎)
2011-02-02 22:21:57
ysjournalさま
本文には書かなかったのですが、この二人、帽子に特徴があります。
二人ともキャップ型(野球帽)ではなく、ホーガンはハンチング帽で、レッドベターはカウボーイハットみたいのですよね。
遼君は最近、まったく奇妙な帽子をかぶっていて帽子図巻で調べると「タンク」というスタイルみたいです。

実は、個人的にはキャップ型が似合わないので、ハンチングとかカウボーイにでもしてみようかと思っているのですが、どうも・・です。
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我流ゴルル理論 (ysjournal)
2011-02-03 03:43:40
おおた様
思わず力んで、我流のゴルフ理論を展開した事、反省してます。

奇跡(今年、HCP9から0)を起こしてから出直します。
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Unknown (おおた葉一郎)
2011-02-04 06:46:36
ysjournalさま
私も始めたころに、「ジャンボ軍団」の末流に属するコーチに教わってました。今はなき芝ゴルフという世界で最も料金が高い練習場です。
レッドベターそのものですね。おかげで、だいぶ体を傷めました。
ところで本物のジャンボ機もほとんど退役ですね。日本の政府専用機も整備困難になって、廃止らしいですが、エアフォース1はどうなるのでしょうね。
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Air Force One (ysjournal)
2011-02-04 08:16:30
http://en.wikipedia.org/wiki/Air_Force_One

軍の管理なので、大丈夫そうです。2017、19、21で次々と投入されるみたいです。

ところで、「ジャンボ軍団」は完全に、後藤修のスクエア打法は捨て去ったのでしょうか?
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Unknown (葉一郎)
2011-02-04 09:45:15
ysjournalさま
2017年とはずいぶん先と思いますが、
今後のボーイングの持ち玉は、777、787(未完成)ですが、いずれも2発(エンジン二基)。経済性より安全性となると4発となりますが、そうなると747ベースかエアバスA380となるのでしょうが、エアバスから買うとも思いにくいし・・それも機体が大き過ぎるし(大き過ぎるというのは、米国では美徳なのかもしれないけど)。
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