抜け雀(柳家さん喬演 落語)

2024-02-22 00:00:08 | 落語
『抜け雀』はサゲが少し難解ということはあるが、話が濃厚なので、結構有名だ。

小田原宿の三流旅館に無一文の絵師の男が泊る。何日分かの酒代を支払うように亭主に迫られ、逆に居直って払う払わないということになる。そして宿のついたてに雀五羽の絵を描いて、これが酒代と言い残していなくなる。

ところがこの絵師の書いた雀だが、衝立から抜け出して、外で餌を食べた後、部屋に戻って衝立に貼り付く。

それが噂になり、旅館は千客万来状態に。そこに現れた老人は、この衝立の雀だが、籠も止まり木もなければ雀は疲れ、もうすぐ死ぬ、と予言する。

そして、衝立に鳥籠の絵を描くと、立ち去って行った。

その後程なく雀を描いた絵師が戻ってくるが、小田原藩主に衝立を売ってもいい、とうことになるのだが、老人が鳥籠の絵を描き加えたことを聞き、はたと驚く。老人は絵師の父親だったわけだ。

そして、親を「かごかき」にしてしまったということでサゲる。

つまり、親をかごかきという身分にしてしまったということだが、かごかきといえば今はタクシードライバー。職業差別だ。

もっとも、本来の上方落語では、親の担いだ籠に乗ったというイメージだったそうだ。遊女が乗ったかごを担ぐのが親だったということ。風俗嬢の前に父親が客として現れたというシーンかな。いや、違うな。

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