日干しレンガの悲劇

2005-10-12 22:39:09 | 市民A
昨日は、最後が積木の話だったのだが、積木と同様に崩れやすいのが日干しレンガである。数万人の犠牲者を出しているパキスタン地震でも、大多数の犠牲者は日干しレンガの家が崩れて圧死している。仮に、2×4住宅や鉄筋コンクリートの家に住んでいたら犠牲者は1/100だっただろうと思う。それでは、日干しレンガの特徴を考えてみる。

まず、地震には絶対的に弱い。理由はいくつかあるが、まず最大の理由は、素材が弱いことだ。製造法は要するに粘土質の土を水でとかして、型に入れて固めるのが基本。場所によっては、牛糞や藁やおがくずといった繊維質や軽くするためのつなぎを混ぜ込む。まったく砂状の土ではできない。それで終わりだ。さらに火で焼くと普通の焼成煉瓦になり、土の中の鉄分が発色して赤くなる。世界の多くは単なる日干しレンガを使っている。それも自家製だ。落としたり叩けば割れる。

次に、レンガの積み方だが、焼成された赤レンガはセメントで貼り付けていくのだが、日干しレンガは積み重ねるだけだ。だから基本的には平屋向けだが、鉄骨を通したり、厚さを増したりして階を積み重ねることはできるが反面、重くなり、崩れたときの危険が増す。

さらに、エジプトなどでは、土地が少ないため、金回りがよくなると、平屋が2階建てになったり、3階建てになったりと、上に向かって部屋を増設していくので、どんどん危なくなっていく。

ただし、欠陥だらけというわけでもなく、日干しレンガは後で土に戻るので環境破壊にはならない。木材の家に比べ、耐火性が増す。さらに外気の気温を伝えないので、涼しい。ということもできる。そして、もっとも安いので発展途上国には他の選択肢がないということかもしれない。

数年前、カラチに数年間滞在していた日本人に聞いたのだが、昼間でも街中で銃声が聞こえるそうである。そして唯一の娯楽は、郊外で射撃場で好きな銃で撃てることだそうだ。銃の種類は無数だそうだ。パキスタンの被災地がニューオーリンズのようにならなければいいのだが・・・

ところで、最近、3月25日に書いた「裏声で語る、ある法則」への検索からのアクセスが増えている。どうもサーヤの法則が陽の目をみたらしいのだ。そして当初の予定日が10月と言われていて、結局11月15日ということになったのだ。当たっているような、ないような。是非、挙式は地球の裏側のほうで、といいたいのだが・・


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