藤田嗣治展に行く

2022-08-25 00:00:22 | 美術館・博物館・工芸品
近隣のデパート(東急たまぷらーざ)で開催中の藤田嗣治展に行った。展覧会というより販売会というのだろうか。最終日の終了1時間前。間際に行く人間というのは、何か訳アリのことが多いだろうか。慌てて購入するという場合があるかもしれない。あるいは強盗。店員の視線を背中に感じながら会場を一周。販売品ということでリトグラフが中心で数十万円というのが多い。リトグラフの場合、鉛筆で「45/100」と書かれていると、100枚製作した中の45枚目ということ。たくさんあれば、その分1枚が安くなるが、株のように2倍あったら半額ということではない。



実は背中から声をかけられても、買えない理由があるのだが、書くのは控えておく。



1960年代の作品が多いようだ。藤田嗣治の絵画は人物を線で隈取して線の中は白っぽい肌色(つまり白人)で塗るわけで、リトグラフになると、肌のてかりが抑えられて落ち着いた作品に見える。ただ、彼の描いた人物は、男女あるいは年齢にかかわらず癖のある顔つきに見える。ソファーに座って壁のフジタを見て心休むということにはならない。

本人が筆で描いた作品(肉筆とでもいうのか)も数点出展されていたが一千万円以上していて、これは買えない理由がはっきりしている。