高速SAにガソリンスタンドがない!

2018-08-21 00:00:32 | 市民A
今、全国の高速道路に100KMの間にスタンドがない区間が83ヶ所あり、150KMの間にスタンドがない区間が16ヶ所あるそうだ。

そもそも20年前に比べて全国のスタンドが半減近くなっているのだから高速道路のスタンドが減るのも自然なのだが、それは日本全体からみれば不経済だし、そもそも高速道路の運営上も危険。

そういう関係の仕事に近づいていたこともあり、最近の事情を調べてたところ、まあ予想通りであった。

まず、世間の勘違いだが、高速のガソリンは高いといわれている。おそらく20年くらい前のイメージが残っているのかもしてない。確かにその頃は相当高かった(10~15円ほど)。というのも、それでも採算に合ってなく販売店の背後にいる石油元売が補填していた。

というのも、販売店が道路公団(現NEXCO)から借りていた(直接だったか間接だったかは覚えていない)のだが、賃料は売上高の何%といった決め方でさらに売り上げの中にはガソリン税も含まれるという不可解なもの。

ところが、ある時、高速ガソリン価格引き下げという話になり全国のインターチェンジの近くのガソリン価格調査を行い、全国統一価格が適用されることになる。実感として高速価格が高いと思っている人は、ガソリン価格の安い都市圏に住んでいる人であるのだが、基本的にガソリンは価格弾力性が驚異的に高い商品なので、安い店の方が大量に売れる。結果として加重平均すれば単純平均よりかなり安いはずなのだが、どのスタンドでも、当店は何リットル売っていますということは内緒なので、加重平均する方法がないため、全国単純平均になるので少し高く感じるわけだ。といってもその程度の差だ。

つまり法外な施設利用料を払った上、一般道に近い価格では大赤字になるわけ。タンクローリーだって、目的のSAに行ってガソリンを地下タンクに注入した後、すぐには帰れず、次のインターチェンジまで走って、一旦下りた後、また上がり直して帰らなければならない。一方、以前は宣伝広告費のようなものと割り切って赤字補填していた石油元売も数が減って、競争意欲がなくなったため、高速スタンドに興味がないわけだ。


ところが、実は、石油販売店に貸すという考え方をやめ、NEXCOの直営にすればいいということらしい。実際に経営するのは難しいだろうが、運営者に金を払って運営を委託するという方法があるようだ。つまり、高速の上は儲からない場所になったわけで、それなら直営&運営委託という方法に変えればいいだけだという意見がある。

もっとも、今の方式(利用料を徴収して、損益は販売店と元売りもち)、から業務委託方式(販売店に委託料を払って運営してもらい損益はNEXCOもち)に変えると主客転倒ということになり、気分的に耐えられないということかもしれない。