JAFの情報誌の人生相談

JAF（社・日本自動車連盟）の会員誌である月刊JAFMATE誌に人生相談室「今月のお悩み」がある。担当の先生は、Iさんといって気鋭の精神科医であり作曲家である。二つの専門的な修行をどうやったのかは興味深い謎だが、人生相談とは関係ない。

今月のお悩みは、２０代前半女性の方。

怠け者になるのが怖くて努力を続けていますが、疲れます。

自動車には関係ない話だし、大変に漠然としていて、論理的な回答を作るのに途方に暮れそうだ。

まず先生は、一つの科学的な前提を明かにする。

人間は、「頭」と「心＝身体」と二つの部分にわかれる。一見「頭」が上位に思えるが、実は「心＝身体」の方が高い知能とエネルギーを持っている。


次に、「努力」の意味付けを行う。

「心＝身体」の意にそぐわないことを続けるためには「努力」が必要で、一方「心＝身体」が望むことを続けると喜びに満ちた「熱中」が生まれる。


次に、結論が登場。

「努力」よりも「熱中」が増えていくように人生を進めることが幸せに生きる秘訣ではないか。


しかし、何に熱中するかというのは、次の大問題になるわけだ。一般に手頃で身近にあるような熱中案件に手を出すと、碌なことにならないものだ。


ところで、この酷暑の中、『熱中』という単語を見たくはなかった。