将棋連盟理事選挙近づく

2007-05-19 00:00:19 | しょうぎ
将棋連盟は社団法人であり、構成員は平等な社員であり、およそ150人の現役棋士と50人弱の退役棋士によって構成されている。その他、もちろん職員がいる。そして女性棋士が約50人いたが、その身分は連盟の社員でもなければ職員でもない不安定なものであるところから分裂に至ってしまった。

そして、米長会長をはじめとする8人の理事の2年間の任期が過ぎ、この2007年5月25日に新理事の選挙がある。久しぶりに社会人からプロになった瀬川四段は「会社であれば平社員が社長選挙をしたり、重要な決定事項を投票で決めることなど考えられないのに・・」と感想を漏らしていたが、それは社員として平等の権利を持っているからだ。

さて、理事選挙の仕組みだが定員は関東6、関西2である。立候補は関東、関西別で全棋士は関東3票、関西1票を投じ、票数上位の者が当選。ここまでが第一ラウンド。次に、この8人が第二ラウンドの会長選挙を争うわけだ。だから第一ラウンドで1番になっても会長になれるというわけでもない。また、8という数字が偶数なのがいかにも不都合のようにも思える。

そして、既に立候補は締め切られていて関東は6人の枠に対して8人、関西は2名枠に2名が立候補となった。関東は、米長・西村・田中寅・桜井・大野・武者野・中川・青野。関西は淡路・西川である。そして、まず関西だが、信任投票が行われることになった。過半数が信任しないと失格になる。

そして、あと一週間の選挙戦なのだが、いくつもポイントはある。

まず、4年前の選挙の時は、派閥対決型になっていて、米長を含む佐瀬一門対中原を含む高柳一門の激突に、関西票をまとめている内藤派が絡んで、結果、中原会長になった。さらに2年前は「保守派」対「改革派」というイメージ選挙になって、中原政権から米長政権に移行。ただし、その時は、具体的な案件ということではなく、あくまでも「改革イメージ」が焦点だった。

しかし、この2年の間に、職員のリストラや名人戦移管問題、そして女流棋士分裂問題と具体的な問題が俎上に載ることになったわけだ。それで、立候補者のスタンスをよく考えてみると米長派と確実に見られているのは、米長・西村・中川であり、おそらく反米長は桜井・武者野・青野。態度が怪しいのは田中寅・大野ということだろう。そして今のところ関西の二人は内藤の指示で米長派と見られる。

しかし、関東8人のうち2人が落ちるのである。落ちそうなのは武者野・大野・西村の3人の中ではないだろうか。結構、微妙だ。さらに関西の方も、大問題のテーマがある。将棋連盟ビルの統一というような筋だ。手狭になった千駄谷の連盟本部を建て直す時に、関西本部を手放す案だ。もちろん、まだ秘中の秘であるだろう。

こうして、選挙結果について、想定不能のまま5月25日の投票日になるのだろう、と想像している。

8d0ae650.jpg前々週5月5日出題の詰パラ4月号掲載(短大コース)の解答。詰パラの中では易しい問題ではないかと思うが、客観的にはよくわからない。何しろ、短大コースは19手詰から29手詰を5題掲載しているが、一目で答えがわかるのは自作だけだからである。

まず、初型で逆王手。特許を申請できるのではないかと思っているが、まず、類似作とか同一作はないはずだ。なるべく危険から逃れるために、▲4二玉としたいが、△3一金と打たれ、▲同龍(王手)、△同角(王手)で、王手掛け合い負けになる。したがって、初手▲3二玉だがこれに対する後手2手目の正解は△3一桂である(A図)。もっと激しく△3一香と打ちたいが、▲同龍、△同角、▲1二歩以下、先手の角が登場して香を頭に載せられる。つまり、前に進む駒は合駒できないわけだ。そして3手目以降、▲1二歩 △同玉 ▲3四角。

8d0ae650.jpgこれであっさり後手が△1一玉と引くと、▲3一龍 △同角 ▲2三桂以下簡単に終わる。が、後手の捨駒が登場する。△2三桂打(B図)!。つまり、前述のとおり進んで先手が桂を打つ場所を消しておく。この△2三桂打の「打」という字を書き忘れると、はっきりいって失格になる。ある意味、この問題で最も間違えやすいところかもしれない。

以下、▲2三角成 △1一玉 ▲3三馬となる。ここで後手の正解は△2二金!(逆王手)(C図)。飛車か金で逆王手をかけないと▲3一龍となるからだ。以下、▲同馬 △ 同角 ▲2一金 △1二玉 ▲2二金 △1三玉に▲3五角と空中に打つ(D図)。

ここからが収束になる。△1四玉 ▲1五歩 △同玉 ▲2七桂 △1四玉 ▲1三角成! △同玉 ▲4三龍 △同桂 ▲2三金 △1四玉 ▲1五香(終型)まで29手詰。ヒントで書いた「拾ったボールでショートパット」になる。もちろんゴルフでは「失格」である。

一応、手順だけを書くと、▲3二玉 △3一桂 ▲1二歩 △同玉 ▲3四角 △2三桂打 ▲同角成 △1一玉 ▲3三馬 △2二金 ▲同馬 △同角 ▲2一金 △1二玉 ▲2二金 △1三玉に▲3五角 △1四玉 ▲1五歩 △同玉 ▲2七桂 △1四玉 ▲1三角成! △同玉 ▲4三龍 △同桂 ▲2三金 △1四玉 ▲1五香まで29手詰。


8d0ae650.jpgさて、今週の問題。手数の割りにかなり簡単な問題。というか、手数伸ばしのテクの試作品。前半部分は詰将棋的になっている。8手目、少し注意。

わかったと思われた方は、最終手と手数をコメント欄に記入していただけば正誤判断。酷評の予感あり。


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