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「「賛成一色」の汚染水討論会に野党批判まで…世論戦に総力挙げる韓国政府」

2023年06月28日 | 
「The Hankyoreh」 2023-06-27 07:56
■「賛成一色」の汚染水討論会に野党批判まで…世論戦に総力挙げる韓国政府
 福島原発汚染水の海洋放出が差し迫っている中、韓国政府がこれを批判したり不安を示す世論を静めようと必死になっている。この過程で外交部が異例にも野党を批判する意見を表明するなど、行き過ぎた姿を見せたことに対し、野党は「政治的意図を持った行為」だとして強く反発した。
 政府は原発汚染水の安全性を強調することに全力を傾けている。国立外交院は26日午前、ソウル瑞草区(ソチョグ)の庁舎で、討論会「福島原発汚染水の海洋放出をどうみるか」を開いた。開会の辞でパク・チョルヒ院長は「科学を無視して国民の不和を煽る感性的論理、政治的レトリックを前面に押し出す論争が韓国社会を分裂させている」とし、海洋放出に反対する立場を批判した。同日の討論会で発表を行った韓国原子力学会のペク・ウォンピル会長や、ソウル大学原子核工学科のキム・ギヒョン教授、パネルを務めた大邱カトリック大学放射線学科のキム・ヨンミン教授らは、いずれも汚染水の海洋放出に肯定的な意見を示した。
 国務調整室は15日から休日を除き、毎日汚染水関連会見を行い、不安を抱いている世論をなだめることに力を入れている。パク・グヨン国務調整室国務1次長は、この日の会見では「現在の海洋放出方式が科学的先例や安全性などを総合的に考慮したうえで、最も現実的な代案」だと強調した。これに先立ち、ハン・ドクス首相も23日、与党「国民の力」の「我が海を守る検証タスクフォース(TF)」所属議員らとソウル銅雀区(トンジャック)の鷺梁津水産市場を訪ね、水産物を自ら食べてみせた。
 国民の不安を鎮めることは必要だが、批判世論を「政府への攻撃」だと罵倒し、安全性だけを強調するのは不適切だという声もあがっている。野党「共に民主党」が太平洋島しょ国に汚染水の海洋放出に関する国際連帯を求める書簡を送ったことについて、外交部が民主党を批判したのが代表的な事例だ。外交部は25日、同書簡が「対外的なレベルで憲法上の行政府の持つ固有の権限を尊重しないものであり、国家の外交行為の単一性という側面でそぐわないもので、遺憾だ」と述べた。
 しかし、このような主張は憲法を無理に解釈したものだという指摘もある。西江大学法科大学院のイム・ジボン教授はハンギョレとの電話インタビューで、「福島原発汚染水の海洋放出に関して、政府が確定的な立場を発表した段階でもなく、公論化の過程で国民の代表機関である国会が外国との連帯を模索するのは憲法に反するとは言えない」と語った。汚染水の海洋放出に問題がないという世論戦を攻撃的に繰り広げる過程で、外交部が「一線を越えた」という指摘だ。
 共に民主党のパク・グァンオン院内代表は26日、党最高委員会議で「(国会と政党は)政府をただ支持し称賛すべきということなのか」と外交部を強く批判した。また「政府与党がすべきことは、国民の生命と健康を守るための民主党の努力をけなすことではなく、国民が与えた権限と責任を政府がちゃんと履行しているかどうかを自ら振り返ること」だと述べた。同党のイ・ソヨン院内報道担当は「外交部が政治的中立を守らず、政治的意図を持った行為とみなされかねない立場を示したことは不適切なもので、遺憾の意を伝えたい」と述べた。
シン・ヒョンチョル、チャン・イェジ、カン・ジェグ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2023-06-27002:45


「聯合ニュース」 2023.06.26 19:30
■韓国野党が福島視察結果報告会 海洋放出阻止で日本側と連携へ
【ソウル聯合ニュース】韓国の革新系野党「正義党」は26日、ソウルの日本大使館前で、同党所属国会議員の訪日の結果に関する報告会を開き、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水海洋放出を巡り、日本政府が五つの重大な違反を犯していることを確認したと主張した。

【写真】日本大使館前で開かれた報告会の様子=26日、ソウル(聯合ニュース)

 放射性物質の海洋投棄を禁ずる国際法、多核種除去設備(ALPS)で処理した汚染水の処分に関する日本国内法、処理水は敷地内タンクに貯蔵するとした東電の確約文書、汚染水を希釈しないという東電の方針、処理水は海洋放出できないとする日本の原子力安全委員会の計画にそれぞれ違反しているという。
 また、福島第1原発で東電の関係者と面会し、漁業関係者への補償は日本国内に限定する計画との回答があったと説明した。
 訪日した議員らは日本の超党派議員連盟「原発ゼロ・再エネ100の会」関係者と面会し、海洋放出を阻止するための国際的なネットワークを設立することで合意した。
 同党の裵晋教(ペ・ジンギョ)院内代表は報告会で「政府がないがしろにした国民の安全と国益を野党レベルの外交と連帯で取り戻す」とし、積極的な国際連帯で日本政府の海洋投棄計画の撤回を必ず実現させると強調した。
 同党の「福島汚染水阻止TF」団長を務める姜恩美(カン・ウンミ)議員、裵院内代表などは22日から3日間の日程で訪日し、福島原発を視察したほか「原発ゼロ・再エネ100の会」関係者などと面会した。 


「聯合ニュース」 2023.06.26 15:46
■塩が品薄の韓国 コンブやワカメの売り上げも増加=汚染水懸念で
【ソウル聯合ニュース】東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出による海洋汚染の懸念が広がる韓国で塩とともに海藻類の売り上げが伸びていることが26日までに分かった。

【写真】塩の陳列棚が空になっている大田市内の大型スーパー=(聯合ニュース)

 スーパー大手のイーマートによると、東電が汚染水を海洋放出する設備の試運転を始めた12日から25日までの塩の売上高は前年同期比156.3%増加した。
 長期保存が可能なコンブ、ワカメの売上高もそれぞれ92.9%、69.9%増えている。
 ロッテマートでも同期間、塩の売上高は150%増え、コンブとワカメ、ノリなど海藻類は20%以上増加した。
 流通業界の関係者は「長期間保存できる食品から需要が高まっており、特にワカメの場合、子どもや妊婦が多く食べる食品であるため、求める人が多いとみられる」と話した。
 一部の大手スーパーでは海水を使って精製する天日塩が品薄になっており、ロッテマートは1人当たり1個に購入制限をしているという。
 イーマートも塩について1キロ以上の製品に限り、1人2個までと購入制限をしている。
 ただ政府は、天日塩の生産量が減少し価格が上昇したことについて、雨天の日が多かったことに加え、梅雨を前に出荷量の調節があったためとみている。
 海洋水産部は天日塩の生産量は6月から平年並みに回復しているため、供給量は問題ないと判断している。
 また需給バランスを取るため、政府による買い入れなどを通じて供給拡大を進めるとともに、生産者団体などと協議して安定した出荷のための制度づくりも進める方針だ。


「聯合ニュース」 2023.06.26 14:42
■汚染水海洋放出 「別方式の提案は信義誠実に反する」=韓国政府
 金泰均
【ソウル聯合ニュース】韓国の国務調整室の朴購然(パク・グヨン)第1次長は26日、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水に関する記者会見で、「放出決定を元に戻し、国際原子力機関(IAEA)などに別の方式を提案することは信義誠実の原則に反する態度」と述べた。
 「海洋放出ではなく、固体化などの代案はないか」との記者団の質問に答えた。
 朴氏は「日本内でも相当複雑な議論があり、IAEAなどが最終決定にまで関与した」とし、「放出の方式が科学的な前例、安全性などを考慮した際、最も現実的な代案だと判断され決定がなされた」と説明した。そのうえで、「放出をどのようにすれば安全に行われるかに全力を注いでいる段階」と述べた。
 一方、食品医薬品安全処のカン・ユンスク食品基準企画官は会見で、韓国の食品の放射性物質濃度の基準値は1キロ当たり100ベクレル以下として、「世界のどの国より厳しい」と説明。国際的な食品規格を作るコーデックス委員会の1キロ当たり1000ベクレルと比べ10倍厳しいと強調した。


「聯合ニュース」 2023.06.26 11:46
■韓国の野党代表 日本大使館前でハンスト開始=「汚染水海洋放出に反対」
 金泰均
【ソウル聯合ニュース】韓国の革新系野党「正義党」の李貞味(イ・ジョンミ)代表は26日、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出に反対するとして、ハンガーストライキを始めた。

【写真】野党代表 日本大使館前でハンストへ
 韓国の革新系野党「正義党」の李貞味(イ・ジョンミ)代表(左から3人目)が在韓日本大使館前で東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出に抗議する記者会見を行っている。李氏は大使館前に場所を設け海洋放出に反対するハンガーストライキを行うと宣言した=26日、ソウル(聯合ニュース)

 李氏はソウルの日本大使館前で記者会見し、汚染水の海洋放出に反対する意見が84%に上った世論調査結果を取り上げ、「正義党が先頭に立ち、国民と共に要求を貫徹するまで戦う」と述べた。大使館前に場所を設け、ハンストを続ける予定だ。
 李氏は「日本でも汚染水の海洋投棄に反対する声が高まっている」として、「日本の野党、市民社会と力を合わせることができれば日本の世論を動かすことができ、日本政府に圧力をかけられる」と主張。「今回のハンストはその世論を集める出発点となる」とし、「韓国国民の常識的かつ正当な声を伝えたい」と強調した。
 正義党の議員と党員は交代で断食する形で李氏のハンストを支援する。
 正義党の国会議員らは22~24日に日本を訪問し、福島第1原発を視察した。訪日した姜恩美(カン・ウンミ)議員は26日のラジオ番組で、「日本の議員や市民団体ではわれわれが思っていたより反対する意思がはっきりしていた」として、「日本の議員たちもこれは処理水ではなく、廃棄物だとはっきり話した」と述べた。
 正義党は今後、日本の政党や市民団体などと共同の対応策を模索する方針だ。


「The Hankyoreh」 2023-06-26 08:52
■[フォト]「なぜ海に汚染水を捨てるのか、日本の領土に保管すればいい」=韓国

【写真】「日本による放射能汚染水の海洋投棄阻止のための共同行動」のメンバーらが24日午後、ソウル中区のソウル市庁近くで開かれた「日本による放射能汚染水の海洋投棄阻止第3回全国行動の日」でシュプレヒコールを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「なぜ海に捨てるのか。保管すればいい」。
 ソウル都心の湿度が60%を越えるなど蒸し暑い天気となった22日午後、日本による放射性物質汚染水の海洋投棄を批判する集会が開かれた。
 「日本による放射能汚染水の海洋投棄阻止のための共同行動」(以下、共同行動)は、ソウル市庁の東側道路で開かれた第3回全国行動の日の集会で、放射能汚染水の海洋投棄を糾弾し、汚染水の陸上での保管を求めた。この日の集会には、大学路(テハンノ)で集会を終えた民主労組の組合員も参加した。
 共同行動は「福島原発の放射能汚染水は一度だけ捨てられるのではなく、溶け落ちた核燃料を除去して廃炉するまで、すくなくとも30年以上は続くだろう」と明言し、「日本は汚染水の海洋投棄の代わりに大型タンクによる陸上での長期保管や、セメントに入れて固体化する代案を設けるべきだ」と主張した。また、メンバーらは「韓国政府は、日本政府を代弁するかような毎日の定例説明会ではなく、汚染水の海洋投棄を反対して積極的な汚染水対応を求めよ」と要求した。
 共同行動は「日本政府は7月から福島原発汚染水の海洋投棄を予告している」とし、「今からでも韓国政府は日本を国際海洋法裁判所に提訴せよ」と求めた。
 集会の参加者らは「海を生かそう」という意味を込め、地球儀を転がすパフォーマンスで集会を終えた。共同行動は来月8日に第4回全国集会を予定している。

【写真】参加者らがプラカード持ち、日本政府に汚染水を陸上で保管するよう求めている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社
【写真】「日本による放射能汚染水の海洋投棄阻止のための共同行動」のメンバーらがプラカードを持ってシュプレヒコールを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞
【写真】参加者らが日本政府に福島原発汚染水を陸上に保管するよう求めるシュプレヒコールを叫んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞
【写真】ある参加者が集会場所に設置されたフェンスに放射能汚染水に汚染される魚介類を警告するプラカードを取り付けている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞
【写真】参加者らが「福島原発汚染水の放出、絶対にだめ」と書かれたプラカードを持って合唱公演をしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞
【写真】参加者らが集会の最後に、海を生かそうという意味を込め、地球儀を転がすパフォーマンスをしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞
【写真】参加者らが集会の最後に、海を生かそうという意味を込め、地球儀を転がすパフォーマンスをしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞

シン・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1097319.html
韓国語原文入力:2023-06-25 08:24


「The Hankyoreh」 2023-06-26 18:12
■福島第一原発の汚染水放出、安全の前にまず正当性を問うべき
[来週の質問]

【写真】全羅南道莞島郡の漁業関係者たちが22日、莞島港で福島第一原発の汚染水放出に反対する集会を行っている/聯合ニュース

 日本が推進する福島第一原発事故で発生した汚染水の海洋放出について最も多く問われているは、どうも「安全」のようだ。だが、安全性を問う前にまず「正当なのか」という問いに対する答えを得るべきだ。最悪の原発事故で発生した放射性物質を、数多くの生物の生活の場であり、人類共同の資産である海に放出する行為が、果たして正当化できるのか、との問いだ。
 この問いは放出に否定的な側からのみ発せられているものではない。放出しようとする側が「従う」という「国際安全基準」も同じ問いを投げかけている。国際原子力機関(IAEA)は、施設と活動の正当化▽保護の最適化▽個人に対するリスクの制限という3つの原則を、放射線から人間と環境を保護するための基本原則として提示している。
 このうち1つ目の「正当化」原則は「放射能のリスクを発生させる施設と活動は、全般的な利益を生産しなければならない」と定義される。放射能による被害を誘発する活動は、それによって発生する利益と損害を計算し、利益の方が被害より大きい時のみ正当であるということだ。
 「最適化」は、放射能のリスクを誘発する活動が正当であっても、合理的に達成可能な最高水準の安全を提供しなければならないというもの。「リスクの制限」は、先の2つの原則に従ったとしても十分な安全は保障されないから、放射線被ばくの「線量の限度」を守らなければならないという要求だ。汚染水は排出基準さえ順守すれば良いのだという主張や、甚だしくは飲むこともできるという誰かの大言壮語は、3つの原則うちの最後のひとつのみを守れば良いという話だ。
 IAEAは2021年9月から汚染水放出計画の安全性を検討してきた。この過程において真っ先に問うべきは汚染水放出の正当性だったが、それは放棄された。正当化を含む3つの基本原則の履行指針ともいうべき全般的安全指針「公衆と環境の放射線防護(GSG-8)」を検討基準から除外したのだ。
 GSG-8は「正当化は放射線防護の範囲よりもはるかに広く経済的、社会的、環境的要因も考慮する」と規定している。安全基準に則って放射線被ばくの利害当事者を判断する際、国境は重要ではない。「GSG-8」を適用するならば、韓国や太平洋の島しょ国の経済、社会、環境的得失も考慮されなければならないということだ。
 汚染水の海洋放出に反対してきた太平洋諸島フォーラム(PIF)専門家パネルのアルジュン・マクジャニ教授(カリフォルニア大学バークレー校)は、先月10日の韓国国会での討論会で「汚染水放出は韓国や太平洋の島しょ国にとって期待しうる利益が0であるため、『GSG-8』を適用すれば正当化条件に違反することになる」と断言した。
 このため専門家パネルは、IAEAの放出計画検討基準に「GSG-8」を含めるべきだと主張し続けてきた。専門家パネルと連絡を取ってきたヤン・イ・ウォニョン議員室(共に民主党)によると、IAEAは、「GSG-8」を検討する責任は日本の原子力規制委員会にあるとして、これを拒否している。
 IAEAは、福島第一原発の汚染水放出計画の安全性検討結果が記された最終報告書を近く発表する。日本が同報告書を大義名分として来月にバルブを開けば、汚染水は海に流れ込むことになる。放出は正当化されうるのかという問いに何も答えないまま。
キム・ジョンス|気候変動チーム先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:


「The Hankyoreh」 2023-06-26 09:08
■韓国外交部、「汚染水問題で国際連帯」書簡送った野党第一党に「遺憾」

【写真】共に民主党のイ・ジェミョン代表と議員たちが21日午前、国会で開かれた議員総会で福島第一原発の汚染水放出に反対するスローガンを叫んでいる/聯合ニュース

 韓国外交部は、野党「共に民主党」が太平洋の島しょ国に福島第一原発の汚染水放出に関して国際的連帯を求める書簡を送ったことについて「対外的次元で憲法上行政府が持つ固有の権限を尊重しないものであり、国の外交行為の単一性という面で正しくないため、遺憾だ」と表明した。政府省庁が政党に遺憾を表明したのは異例。
 外交部は25日、担当記者団に送ったショートメッセージで「共に民主党の今回の書簡発送は、国際原子力機関(IAEA)を含む国際社会の共同の努力はもちろん、韓国の安全性評価の努力を何の科学的根拠も提示せず度外視するものであり、客観的な検証と判断の助けにはならない」と述べた。
 外交部は「韓国政府はこれまで一貫して明らかにしてきた福島第一原発の汚染水放出に対する立場を貫徹するため、太平洋の島しょ国およびIAEAなどの国際社会と積極的に協力してきた」とし「これからも韓国政府は、国際的権威が認められているIAEAの検証結果、そしてこれとは別に進めてきた韓国自らの科学・技術的分析の結論を総合的かつ客観的に判断し、必要な対応と協力を行っていく予定」だと表明した。続けて「このような我々の対応の方向性は、主要7カ国(G7)などの主要先進国の立場と軌を一にするものであり、韓国水産業界の利益を保護し、国民の健康と安全を保護する最も効果的な方策」だと付け加えた。
 民主党は21日、太平洋諸島フォーラム(PIF)所属のオーストラリア、フィジー、マーシャル諸島など18カ国とPIF事務局に対し、福島第一原発の汚染水放出について国際的連帯を求める書簡を発送した。書簡には汚染水の海洋放出についての最近の問題、海洋法裁判所への暫定措置請求の必要性、国際連帯の必要性などが記されている。
 民主党の書簡送付について、与党「国民の力」のユン・ジェオク院内代表は23日、「国際慣行に照らして、通常の範囲を越える深刻な国益損傷行為であり、外交権限を大統領の権限と認めている憲法の原則と趣旨にも反する、非常に不適切な行為だ」と批判している。これは外交部の立場表明と同じ趣旨だ。
シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2023-06-25 16:47


「聯合ニュース」 2023.06.25 17:08
■汚染水放出巡り太平洋諸国に連携呼びかけ 野党書簡に「遺憾」=韓国政府
 金泰均
【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部は25日、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水海洋放出問題への対応を巡り、最大野党「共に民主党」が太平洋島しょ国に連携を呼びかける書簡を送ったことについて、「客観的な検証と判断に役立たない」として遺憾の意を表明した。

東京電力福島第1原発の処理済み汚染水に関する記者会見を行う韓国政府関係者ら(資料写真)=(聯合ニュース)
 外交部は「共に民主党の書簡は国際原子力機関(IAEA)を含む国際社会の努力はもちろん、われわれの自主的な安全性評価のための努力を何ら根拠も提示せず度外視するもの」と指摘。「憲法上、行政府が持つ固有の権限を尊重しないものであり、外交行為の単一性という側面から遺憾」と表明した。
 また、「今後政府は国際的な権威を認められているIAEAの検証結果、これとは別に行ってきたわれわれの科学・技術的な分析の結論を総合的かつ客観的に判断し、必要な対応と協力をしていく」との方針を示した。そのうえで、「主要7カ国(G7)など主な先進国の立場と歩調を合わすもので、水産業界の利益を守り、国民の健康と安全を守る最も効果的な方策」と述べた。


「The Hankyoreh」 2023-06-23 10:06
■韓国野党代表、汚染水放出問題で政府への攻勢強化…「不逮捕特権放棄」宣言で転換図る
 共に民主党のイ・ジェミョン代表は、福島第一原発の汚染水放出問題を契機として政府与党に対する攻勢の姿勢を強めている。先日、「国会議員不逮捕特権(国会議員は現行犯でない限り会期中に国会の同意なく逮捕・拘束されないという憲法条項)」を放棄すると宣言したことで、自身と党を締め付けていた「防弾(徹底して身を守る)」フレームから抜け出し、反対世論の強い汚染水放出問題に集中することで、政府けん制の中心に立つことを意図した動きとみられる。
 イ代表は22日、江原道江陵(カンヌン)の注文津(チュムンジン)を訪れ、水産業や観光業の関係者と福島第一原発の汚染水問題について話し合った。イ代表はこの席で、「放出を止めるために韓国(政府)は実質的な行動を取るべきだが、非常に足りないという考えはぬぐい難い」とし、「安全には何の問題もないと言い張ったり主張したりしたところで、その問題そのものが消えるのか」と言い、政府を強く批判した。
 民主党はこのところ「汚染水放出問題」に注力している。前日に汚染水放出反対署名100万人達成を告げる報告大会を行ったのに続き、7月からはソウルを皮切りに全羅道、忠清道、済州道など全国を巡回して大規模な糾弾大会を開催する予定だ。民主党は、21日には太平洋の島しょ国に民主党議員全員の名義で国際的連帯を求める協力書簡を発送している。
 民主党内のイ・ジェミョン派は、イ代表が「不逮捕特権」の放棄を宣言したことで、より身軽に対政府闘争を導く環境が整ったとみている。与党および民主党内の非イ・ジェミョン派議員の攻撃の的となっていた「防弾国会」というフレームが、不逮捕特権放棄でかなり崩れたというわけだ。イ・ジェミョン派のキム・ヨンジン議員は、この日の仏教放送(BBS)ラジオの番組で「『イ代表の防弾問題、司法リスクをめぐっては、これ以上論争すべきことはない』というのが、民主党議員や外部の大方の見方」だとし「民生、経済、外交安保などの国会本来の仕事に集中していくことが必要だ」と語った。
 いっぽう、非イ・ジェミョン派からは「イ代表の司法リスクは猶予されているだけ」との声があがっている。非イ・ジェミョン派のある議員は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の失政に対してはきちんと闘うにしても、『イ・ジェミョンのリーダーシップ』の根底にある司法リスクはそれとして直視すべきだ」と述べた。
 正義党のペ・ジンギョ院内代表、イ・ウンジュ院内首席副代表、カン・ウンミ議員(同党福島原発汚染水阻止タスクフォース団長)はこの日、東京を訪れ、汚染水放出に反対する日本の政治家の集まり「原発ゼロ・再エネ100の会」と懇談会を実施した後、社会民主党の議員たちと東京電力を訪問した。ペ院内代表は出国前、金浦国際空港で記者団に対し、「(汚染水の放出に反対する)日本の議員や市民団体と連帯し、日本の核汚染水が決して無断で投棄されないよう、意志を結集していくつもりだ」と述べた。23日には放射能の専門家とともに福島第一原発を訪問する。
 国民の力のユン・ジェオク院内代表は、民主党が太平洋島しょ国に連帯を求める書簡を送ったことについて、この日の最高委員会議で「国民に対する怪談扇動が通じないため、国外でも怪談扇動をはじめた格好」だとし、「耳を疑うほどの非常識な行動」だと非難した。
イム・ジェウ、カン・ジェグ、ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2023-06-22 18:54


「The Hankyoreh」 2023-06-23 08:27
■[フォト]韓国の女性団体「福島原発汚染水、日本の領土に保管せよ」

【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが21日午前、ソウルの日本大使館前で福島原発の放射性物質汚染水の海洋投棄を批判し、核廃棄物保存容器を意味するプラスチックのバケツで「日本の領土に保管せよ」と主張している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 ソウル女性連帯や冠岳(クァナク)女性会、九老(クロ)女性会、城北(ソンブク)マザーセンターなどの女性団体のメンバーが、21日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)にある在韓日本大使館の前で記者会見を行い、日本の福島原発の放射性物質汚染水の海洋放出を批判した。
 メンバーらは「世界各国と日本国内の反対世論にもかかわらず、日本政府は福島第一原発の放射性物質汚染水の投棄を押し切ろうとしている。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、こうした状況に対して、国民の懸念の声を『怪談』と切り捨て、露骨に日本側を擁護するばかりの状況」だと主張した。
 メンバーらは、日本の福島原発の放射性物質汚染水の海洋放出に反対する市民1000人あまりの署名を集め、署名用紙を在韓日本大使館に渡そうとしたが、警察が阻止し、直接渡すことはできなかった。

【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが21日午前、ソウルの日本大使館前で福島原発の放射性物質汚染水の海洋投棄を批判し「日本の領土に保管せよ」と要求している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社
【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが21日午前、ソウルの日本大使館前で福島原発の放射性物質汚染水の海洋投棄を批判し「日本の領土に保管せよ」と要求している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社
【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが21日午前、ソウルの日本大使館前で福島原発の放射性物質汚染水の海洋投棄を批判し「日本の領土に保管せよ」と要求している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社
【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが、約1000人の市民が署名した「日本による放射性物質汚染水の海洋投棄阻止」署名用紙と「日本の領土に保管」と書かれた核廃棄物保存容器の模型を日本大使館に渡すために移動している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社
【写真】ソウル女性連帯などの女性団体のメンバーが、約1000人の市民が署名した「日本による放射性物質汚染水の海洋投棄阻止」署名用紙と「日本の領土に保管」と書かれた核廃棄物保存容器の模型を日本大使館に渡そうとしたが、警察に阻止された=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

キム・ジョンヒョ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2023-06-21 13:47
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