■海南島同胞實情(続)
同胞の苦節はとうてい形容することができない実情であり、衛生状態は、同胞の8割が脚気患者であり、熱帯地方特有のマラリアが発生し、多くの患者がいるが、衛生設備はきわめて貧弱であり、薬品はまったくなく、救助の道はない。さらに、米、野菜等の不足で、全居留同胞が罹病の危険性が確実であり、全滅の危機にある。
帰還問題にかんしては、3月11日まで3回の船が出たが、第1回目から、日本人といっしょに乗船させるといいながら、第3回目まで朝鮮人を乗船させず騙してきた。第4回目は、3月18日、播磨丸という1万トン級の船が出るので、かならず朝鮮人を乗船させるといいつつ、これまでと同じく朝鮮人はひとりも乗船させないため、金、李、両君はやむをえず、(海南島を)脱出して密航を企図した。18日と翌19日は食事もできず、この事実を本国同胞に知らせようと、ありとある困難と辛苦をへて、去る29日に広島県宇品港に上陸したのである。
いま海南島では同胞が朝鮮僑民会という団体を組織している。会長は洪改植氏、副会長は張壽鳳氏というが、その団体の勢力はまったく無力である。
ゆえに、同胞はいっそう悲惨な待遇を受けている。
こうした苦節のうちにも、数千万里の波濤をこえ、一日も早く祖国の建設に参加しようと、毎日朝には、祖国独立を合掌祝福しているという。このような話をし、両君は、朝聯を訪問した。そして、この事実を話し、海南島同胞の財産が約300万円になる、全員が帰還後には自由に(この財産を)使用できるといい、一刻も早く救助してくれることを、中国代表団とマ司令部への交渉を依頼した。
読者同胞よ! 涙なくしてこの事実を聞くことができようか。われわれ在日同胞も在外朝鮮人のひとりである。海南島の同胞のこの悲惨な苦節をわが苦節と考え、すみやかに救助運動を開始しよう。
海南島同胞の健康を祈念しつつ、海南島同胞とともに祖国の独立を祝福しよう。
同胞の苦節はとうてい形容することができない実情であり、衛生状態は、同胞の8割が脚気患者であり、熱帯地方特有のマラリアが発生し、多くの患者がいるが、衛生設備はきわめて貧弱であり、薬品はまったくなく、救助の道はない。さらに、米、野菜等の不足で、全居留同胞が罹病の危険性が確実であり、全滅の危機にある。
帰還問題にかんしては、3月11日まで3回の船が出たが、第1回目から、日本人といっしょに乗船させるといいながら、第3回目まで朝鮮人を乗船させず騙してきた。第4回目は、3月18日、播磨丸という1万トン級の船が出るので、かならず朝鮮人を乗船させるといいつつ、これまでと同じく朝鮮人はひとりも乗船させないため、金、李、両君はやむをえず、(海南島を)脱出して密航を企図した。18日と翌19日は食事もできず、この事実を本国同胞に知らせようと、ありとある困難と辛苦をへて、去る29日に広島県宇品港に上陸したのである。
いま海南島では同胞が朝鮮僑民会という団体を組織している。会長は洪改植氏、副会長は張壽鳳氏というが、その団体の勢力はまったく無力である。
ゆえに、同胞はいっそう悲惨な待遇を受けている。
こうした苦節のうちにも、数千万里の波濤をこえ、一日も早く祖国の建設に参加しようと、毎日朝には、祖国独立を合掌祝福しているという。このような話をし、両君は、朝聯を訪問した。そして、この事実を話し、海南島同胞の財産が約300万円になる、全員が帰還後には自由に(この財産を)使用できるといい、一刻も早く救助してくれることを、中国代表団とマ司令部への交渉を依頼した。
読者同胞よ! 涙なくしてこの事実を聞くことができようか。われわれ在日同胞も在外朝鮮人のひとりである。海南島の同胞のこの悲惨な苦節をわが苦節と考え、すみやかに救助運動を開始しよう。
海南島同胞の健康を祈念しつつ、海南島同胞とともに祖国の独立を祝福しよう。
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