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令和6年2月定例県議会提出予定案件について 令和6(2024)年2月8日
記者
 先日も発表いただいたんですが、富士山に関連した条例案の関係で、正式に議会に諮る運びとなったところで、改めてその条例案に期待すること、また今年の夏山に向けた県の取り組みへの意気込みについて教えてください。

知事
 今回の条例案は、五合目から上のエリアにおける弾丸登山の抑制をはじめとする来訪者コントロール、これもある意味「新しい挑戦」なのですけれども、これで危険な弾丸登山が抑制されることを大いに期待するものであります。
 一部の皆さんには、2000円という料金をとること自体、若干の不安があるわけですが、当然のことだと思っています。
 ただ、富士山の魅力というのは、それを遙かに上回るものだと私は信じていますし、また多くの富士山を訪れる方もそのようにお感じになるものと確信しております。
 そして、いただきます一人2000円を財源としまして、更なる安全の確保、それから富士登山をより豊かな体験の場というのでしょうか、五合目までスバルラインを通って、そこから頂上を目指すだけではなくて、かつての富士講の皆さんをはじめ、本来の麓からの登山のあり方、或いはそれ以外の楽しみ方ですとか、より豊かな登山体験を提供できるよすがというか、源にもなるわけですので、この条例とその対策を機に富士登山というものが、安全で豊かで持続可能なものになることを期待しています。

富士山登山鉄道構想にかかる動画の公表等について
知事
 このたび「富士山登山鉄道構想」に関する問題提起動画と解説動画、それにパンフレットにつきまして公開することといたしましたのでご説明いたします。
 これまで、富士北麓地域の全市町村、加えまして県内各地域でこの登山鉄道構想に関して説明を行って参りました。
 このたび、鉄道構想の主旨と、私どもの意図するところをよりわかりやすく説明するための動画とパンフレットを作成いたしました。
 富士山が抱える課題と富士山登山鉄道の整備イメージをそれぞれ紹介する内容となっております。この動画を基に、山梨県民の皆様に議論をしていただくよすがになればと希望しております。
 まず、動画をご覧頂きたいと思います。 <動画上映>
 動画とパンフレットにつきましては、データを公開し自由に視聴できるようにしております。すでに県のホームページ上に公開されておりますのでご覧いただければと思っております。
 次に、富士登山鉄道構想地元説明会におけるアンケート結果についてご報告をいたします。
 ご案内のとおり、先ほど申し上げましたように昨年11月から本年1月まで行って参りました地元説明会で来場者アンケートを実施いたしました。
 参加者数約1180人に対しまして回答数492名、回答率41.7%でありました。
  回答者の75.6%の方に「富士山の現状」に対する理解が深まったとご回答をいただきました。また64.6%の方が「富士山登山鉄道構想」への理解が深まったと回答、更に79.7%の方が富士山の現状を改善する必要があるとしております。 まさに今、現在進行形で富士山の将来像をどのようにしていくか、全県民的議論をしていく途上でありまして、深まったご理解のもとで、より有意義な議論が積み重なっていくことが期待されるわけであります。
 説明会での主な質疑応答につきましては、県のホームページで公開いたします。主要な論点が網羅されておりますので、多くの皆様にご覧いただき、富士山の将来を考えることに役立てていただきたいと思います。
 次に、トークイベント「次代を担う若者と富士山の未来を考える会」を開催をいたします。
 先ほどの地元説明会などでは、住民の皆様の幅広い意見に触れることができましたが、特に説明会参加者の約8割が50代以上の方々であったので、県といたしましては、高校生や大学生など、次世代の皆様にも富士山の現状と未来を考えていただきたいと考えておりまして、このイベントを企画したところであります。
 ぜひ積極的にご参加いただき、富士山の未来について世代を通じて議論を活発化できたらありがたいと思います。
 
記者
 登山鉄道のアンケートについてですが、鉄道構想自体の理解のところで、「深まらなかった」と「あまり深まらなかった」が35.4%あるところですけども、その数字に対するお考えを教えてください。

知事
 おそらく、その数字の皆さんは、更に具体的なところに御関心をお持ちなのかなと思っています。
 今回の説明会の中でも、具体的な安全対策をどうするんですかとか、事業計画はどうなるんですかなど、かなり突っ込んだ御質問をいただきましたが、実はそこはまだ現在進行形で、専門家を含めて検討して年度内には中間報告を出せると思っているのですが、今回の説明ではその答えの詳細な説明をする段階までは至っていなかったので、そういう点に対する「まだまだやっぱりそこまで聞かないと『分かった』という話にならないよ」というお話じゃないかと思っています。
 年度末までには中間報告を出すことで、そういう皆さんに対しても理解を更に深めていただくことに役立つのではないかと考えております。
 
記者
 登山鉄道に関して、5日に吉田口環境保全推進協議会のアンケート結果が出ていましたが、そちらでは反対45%だったということで、その受け止めを教えていただけますか。

知事
 残念ながらそれは我々のところで承知しておりませんので、コメントは差し控えたいと思います。
記者
 アンケートについて全体総括的なところをお伺いしたいのですが、知事が冒頭でもお話しいただいたのですが、ご自身で各会場でご説明されて「理解が深まった」「少し深まった」についての回答が64.6%ということですが、この数字に対する受け止めを頂戴したいのと、地元で反対されている富士吉田市を含めたこの64.6%という数字についての受け止めも頂戴できればと思います。

知事
 今回、富士北麓の地域においては、登山鉄道にターゲットを絞った説明会を開催しましたが、説明後の質疑応答は、回を経るにしたがって、説明した事項を踏まえて、それをご理解いただいて、その上で更に疑問点やご意見の表明、こういうものが交わされる場になったのかなということで、多くの皆さんにこの問題に深い関心を寄せていただき、また真剣に考えてくださっているということは特に実感しました。
 大切なことは、まさにこういう問題があるということをご認識いただき、それについて地域・県民の皆様それぞれがお考えいただき、意見交換をしていただくことがまず最も大切なことですので、そういう意味で今回の説明会は十分意義があったかなと思っています。
 その上で、先ほどお話しもありましたが、現時点で、残念ながらまだまだ材料が出そろっていない段階ですので、この数字自体はそんなに意味がある数字ではなくて、私としてはまだ64%の理解度だとすると、まだまだしっかりと説明をし、意見交換・議論を交わしていく、こういうプロセスの重要性は引き続きあるんだなと認識しております。

2024年2月8日 産経新聞 富士登山混雑解消に向け条例案 通行料2000円や指導員設置
 山梨県の長崎幸太郎知事は8日の定例記者会見で、今月15日招集の2月定例県議会に提出する夏季の富士山登山道の混雑解消に向けた条例案を発表した。登山道の一部を県有地とし、通行料2千円を徴収することや、時間帯や登山者数の状況に応じて通行規制できるようにする。さらにルールやマナー違反などに対し、より強い権限で指導員が対処できるようにする。
 長崎氏は「5合目より上の弾丸登山抑制や来訪者コントロールのための新しい挑戦だ」と説明。さらに「一部からは2千円の料金に対し、不安が示されているが、富士山の魅力はそれを上回る」とし、通行料2千円の徴収は問題ないとの見解を示した。
 条例案では富士吉田口登山道の5合目と6合目の一部を県が保有する「県有登下山道」として、この通行料として2千円を徴収する。これまで登山者に呼びかけている1千円の任意の「保全協力金」とは別。使用料は噴火時の避難シェルター整備や麓からの登山道整備などに充てる。
 さらに県有登下山道にゲートを設置し、1日の登山者数を4千人までとして、超えた場合はゲートを閉鎖する。夜通しの登山となる弾丸登山を防ぐため、午後4時から午前3時もゲートを閉鎖する。
 同時に登山道で寝込むなどのマナー、ルール違反に対し、これをやめさせることができるように条例で規定し、指導員がより強い姿勢で対応できるようにする。


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