ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない
  だからネットの使い方も 工夫 したい こうふ のブログ




2009年3月14日の毎日新聞山梨版で水晶:伝統の研磨・加工技術、県民の再認識目指し NPO設立へ /山梨という記事を読みました。

『山梨の伝統である水晶の研磨・加工技術を県民に再認識してほしい--と、業者や識者らがNPO「山梨水晶会議」を設立する。特定非営利活動法人山梨県ボランティア協会(山梨県ボランティア・NPOセンター)(甲府市)によると、水晶に関係するNPOは県内でも初めてという。』 との記事でしたが年度末で時間が無くて記事の保存だけをしていました。

中央市で宝飾品のインターネット販売業「Moon Madness」を営む荒武直樹さんは3年前、東京都から引っ越してきた。「職人がすぐそばにいる本場で商売をしたい」と思ったからだった。しかし、実際に来てみると、職人が予想以上に少ないことや、県外で加工された商品が店頭に並んでいることに驚いた。
荒武さんは「県外の人間にとって甲府の水晶はブランドなのに、県内の人がその素晴らしさを認識していないと感じた」と話す。 こんな業界関係者の声に機敏に反応したのが甲府市で宝飾品卸売業「クリスタル宮川」を経営する宮川守さんだった。宮川さんは「今の水晶関連業者は目先のことにとらわれがちです。職人の育成など、もっと長い目で業界の未来を考えなければ」と話す。

宮川さんはこれまでも、水晶の加工職人や小売業者10人ほどの団体「作り手の会」を結成し、県や業界団体と意見を交わしてきたが、なかなか動きが広がらないことにもどかしさを感じていた。
そこで宮川さんは荒武さんらにNPOの設立を呼びかけることにした。宮川さんは「市民や有識者にも参加してもらい、存在感のある第三者機関として水晶産業を発展させたい。山梨の発展にもつながります」と話す。
目標とするのは95年から茨城県・霞ケ浦の湖岸植生帯の復元などに取り組む「アサザ基金」だ。同基金にはこれまで約11万人が参加、市民だけでなく大学や企業とも一体となった活動をしている。

山梨水晶会議は、まず「甲府の水晶」の品質や信頼を高めることを目標とする。商品に職人の顔写真などプロフィルを付けることや、加工技術に独自の基準を設け、クリアした製品には品質保証のシールを発行することなどを計画している。また、小学校などで水晶の歴史や加工作業を教える出張授業を行うことなども考えている。
会長には宮川さん、副会長には荒武さんが就任する予定だ。山梨学院大の十菱駿武(じゅうびししゅんぶ)教授(考古学)が参与として学識的な見地から助言する。
荒武さんと同じく副会長に就任する予定の水晶加工37年のベテラン職人、佐野敏幸さんは「自分を表現することができる面白い仕事です。でも、ずいぶん減ってしまった。後継者探しは緊急の課題で、NPOには大きな期待を持っています」と話している。
同会議は設立を前にシンボルマークを募集している。デザインは水晶を連想させ、伝統や品位を感じさせるもの。品質保証シールに使用することも検討中だ。採用されると山梨の職人が作った天然水晶製品が贈られる。すでに全国から200点以上の応募がある。応募は3月18日まで。詳細はインターネットサイト(http://www.yamanashi-suisho-kaigi.org)で。

山梨県特定非営利活動法人の所管部署である県民生活課によれば、「山梨水晶会議」は設立認証申請日 : 平成20年12月9日です。『この法人は、不特定多数の人々に対して、山梨の旧水晶鉱山の保存及び水晶産業の継承に関する事業を行い、地域経済の発展と環境保全に寄与することを目的とする』 と定款で書かれているようです。平成21年3月19日現在では「審査中」となっていますが、「申請書を受理した日から二月間、その指定した場所において公衆の縦覧に供しなければならない。」(NPO法第十条第二項)ということで、その縦覧期間が2月初めに終り、認証又は不認証の決定は縦覧期間を経過した日から二月以内に行わなければならないという規程通り既に審査が終り認証されたのでしょう。

2009年03月31日の山梨日日新聞でも記事になりました--『山梨を「水晶の聖地」にPR 宝飾業者や愛好家がNPO設立』

山梨の地場産業を支えた水晶を見直し、低迷する業界の活性化策を探ろうと、県内の水晶宝飾業者や鉱物愛好家らが4月1日、特定非営利活動法人(NPO法人)「山梨水晶会議」を発足させる。国内有数の水晶鉱山を持ち、江戸時代から水晶研磨加工業が栄えた山梨を「水晶の聖地」と位置付け、職人の技術と製品の品質をPR。地域のブランド化を図る。
中心メンバーは、宝飾品卸売業「クリスタル宮川」を営む宮川守さんをはじめ、水晶彫刻職人、鉱物を研究する大学教授、水晶ファンら約20人。地場産業の継承、発展を目指す職人や小売業者の団体「作り手の会」を主宰していた宮川さんが中心になり、水晶に興味を持つ人々がもっと自由に交流できる組織を目指そうと、昨年からNPO法人の設立準備を進めてきた。
会長には宮川さんが就任予定。宮川さんは「水晶は近年パワーストーンとして再注目されるなど、愛好者が多い。山梨は資源も技術もあるのに認知度が低く、もったいない。活動を通して、消費者視点で産地や品質の情報を発信し、山梨産水晶の認知度や信頼を高めたい」と話す。
NPOとしては、学校などで水晶産業の歴史を教える出前講座やシンポジウムを企画する。また、盗掘や風化が問題となっている乙女鉱山(山梨市、甲府市)の学術調査を進めていて、鉱山資源の保護や活用を提言していく。将来的には、水晶の魅力や歴史、学術的価値を伝えるミュージアム、伝統技術の継承を支える水晶職人育成学校の設立を目指す。
25日には組織のシンボルマークを決定。公募で全国から398点寄せられた作品の中から、グラフィックデザイナーの藤田麻衣さん(東京)の作品を選んだ。
現在、会員を募集している。詳しくは同NPOホームページ

「山梨水晶会議のシンボルマークが決まりました」のページでシンボルマークが拝見できました。
私は甲府に来てやはり「水晶」には関心がありました。野中一二さんのホームページで、「晩秋の昇仙峡と甲府市北部」に書かれている山梨大学の「水晶館」を見学したいと思ったりもしましたし、100年で考える都市計画で書かれている「地場産業の基幹としての水晶研磨細工」では水晶発振子のことまで書かれていたので、昔、CQハムの世界に片足を突っ込んだことがある私は懐かしい思い出が甦ったものでした。Koo-fu の記事をまとめてみたのも、そういう甲府の宝飾産業について知りたいと思ったからです。ただし今の私にはとても近付く余裕も無い世界なので、特定非営利活動法人山梨水晶会議さんにも関わる事はないと思いますが、私のこのささやかなブログ記事に気付かれた方々が山梨、甲府って宝飾の伝統が昔から持続しているのだと思ってくださるなら幸いです。昨日も書いたように基本さえしっかりしているなら必ず良いものが生れます。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )


« 3月のアクセス 花と名水、美... »