樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

庭木の第2の人生

2009年10月15日 | 街路樹・庭木
以前、グリーンバンクという制度をご紹介しました。引越しや建て替えで不要になった庭木を市や町に預け、欲しい人が引き取って植えるというマッチングシステムです。その記事には、この制度がある姫路市や鎌倉市がうらやましいと書きましたが、宇治市にはもっと素晴らしい制度がありました。
京都府南部の3市3町はゴミ処理やリサイクル事業を共同で行うため管理組合を結成しています。その事業の一環として、家庭から出た廃棄物を山中に埋め立て、満杯になったら土で覆い、その上に樹を植えるために、不要になった庭木を募集しているのです。


(不要な庭木が植えられた埋立地)

そのホームページには、「各家庭からの廃棄物を受け入れてくれた大地に感謝しながら、ご提供頂いた樹木には、末永く見守って頂けるよう提供者の名札を付けて育てていきます。」と書いてあります。
その埋立地を見てきました。家から5kmくらい離れた山の中、焼却場やリサイクルセンターなどが位置する一帯にあります。柵で囲まれていたので間近では確認できませんが、クスノキやネズミモチ、クロガネモチなど大小さまざまな樹木が並んでいました。



人間が定年後に第2の仕事に就くように、それぞれの家で役目を終えた庭木がここで第2の人生を送るわけです。マッチングシステムでは引き取る側の好みによって第2の人生を迎えられない庭木もあるでしょうが、これならほとんどの庭木がセカンドライフを迎えられます。なかなかいい制度でしょう? 
わが家の庭木もいつかは処分しなければならない時期が来るので、そのときはこの制度を利用しようと思います。
コメント (4)
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