2020/09/04 記
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引越しが迫ってきた。カーテンがとりはずされ、朝が早くやってくるようになった。カーテンとエアコンを買いにいくが、母の体調が限界にあった。前日(3日)、新居の最後の下見を終え、電子レンジや洗濯機、キッチンの食卓選びに藤沢にでかけ、帰りに藤沢さいか屋の上階の「さぼてん」というとんかつ屋で夕食を食べたのだが、闇の廃ビルに迷い込んだような孤独。まわりを見ずに、ひと気のない通路の向こうの店の明かりをめざした。席に着いたとき、母は「こわい」とつぶやいていた。食事をしながら、「今回の引越しは、ちっとも嬉しくない」と、母と話していた。高齢者親子の転居である。いつお迎えが来るかもしれない。新居は希望ではない。
コロナ禍で閑散とした廊下は、あまりにも刺激的だった。事実、帰り道は、エスカレーターや、目の前のエレベーターも止まり、私たちは暗い回廊に閉じ込められた。捜索の果てに、残されたエレベーターに乗って、やっと屋外にでたのだった。母は疲れをみせていた。JRの駅階段を経るのに危うさを感じ、路線バスを待って帰宅した。母は即、寝床に向かって行った。
だから今回、連日の買い物行は過酷だったのだろう。好みのカーテン地を選ぶときも、ぼんやりしていた。引越しというイベントは長すぎる。引越しは来週末である。母をもう引き回すわけにはいかない。
しかし、想定外の様々な問題が生まれて来るものである。エアコンの取り付け日が、業者の関係で、東電の電気開通日の1日前になってしまった。月曜日、至急、開通日変更依頼をしなくては、始動検査ができない。こういう、後手後手のすりあわせ問題や、私が旧宅と新居を路線バスで往復し、業者待機をしなければならなくなるという、不自由な分身の術願望問題もおきた。整理中、70リットルポリ袋が切れて、駅に買い出しに出なければならないという、非生産的事態もうまれ、せめてもと、1日号のビッグイシュー誌の配達を買い出し途中に絡めた。車がない機動力不足を感じている。
昔乗っていた原付のオイルやバッテリー、有珠山の火山灰、コンクリートブロック、ブラウン管TV×6、濃硫酸1瓶というような行政処理ができないものの始末などを、綱渡りで廃棄業者と交渉して間に合わせた。9月は転居シーズンとかで、回収日時の約束が何度もやぶられて、かきまわされる等、来週いっぱい、戦争状態が続く。
ブログが途絶えがちになるが、お許しを。
夜間傾聴:臨時休業
(校正2回目済み)