湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

9/21 語りうる言葉とは何か

2013-09-22 05:11:29 | 地震津波災害ボランティア

2013/09/21 記
--------------
父の信仰していた宗教の信者のお二人さんが、昼食中に突然登場。父の様子を見に行くという。一見親切なのだが、この宗教には、巡回訪問の月のノルマがあって、相手が信じようとわかるまいと、相手としゃべり、時間を稼ぐ。父も昔これをやっていて、近所には嫌がられていた。だから、ありがとうと言いつつ、またかと思っていた。私も今日、父の特養に寄ってから、相模大野校に出かけるつもりでいたが、出鼻をくじかれた格好になってしまった。

時間の間が出来たので、市の図書館に本を返しに行くことにした。その図書館で、路上生活者の生活支援をしている**さんに出くわした。別のグループであるが毎日、深夜、おにぎりを配っているグループが巡回していて、**さんはその際の個々人の様子を共有しながら、昼間、個々人と巡回対話活動を続けている。

私に会ったので、話は先日亡くなった辻堂駅の主++さんの話となった。++さんは製造業を解雇されてから、路上に落ちてアルコール依存となり、私と関わるようになった。重度の糖尿病を発症していた。昨年からは、脳血栓で右に軽い半身麻痺が出、右目は白内障が出ていた。治療の勧めを拒否し、右目に強い感染症を起こし失明、翌日藤沢行政を通じて救急入院させたが遅かった。おそらくは糖尿病を会計にした敗血症だと思われる死であった。せめてベッドの上の死であったことを良しとせねばと思うと話した。

**さんは経過に驚き、言葉を失っていた。茅ヶ崎は都市部と異なり、若手の路上生活者ではなく、昔からいた熟年層以上の人々が大半だ。だから再起はより難しく、その一部は孤独な死を迎えることになる。生きる事は苦悩を抱えることという実感を抱えたり、自暴自棄になっているひとに語る言葉は何かと、支援者は問われる。剥き出しの欲望や絶望が行きかうから、ただの善意では続かない。

**さんは黙り、私は語る言葉が尽きた。辻堂は、絶望し支援からも距離を起きたいという綱渡りのような方が集まる場所だ。茅ヶ崎・藤沢・鎌倉・平塚を巡回する**さんに留意点を告げ、目礼して別れたが、憂鬱が復活してしまった。死と向き合う人との対話はもろに宗教の場であるが、生きるものとして語りうることがあるはずと思う。ひとりで笑うことはできない。だから私たちは無意識につながろうとする。その接点を見据えた話である。

サポセンに立ち寄って、qrコード入りの名刺を印刷した。社会活動の自己紹介専用の名刺だから、私用には、あたらない。

今回の鶴嶺高校の特別授業は、例年と異なり地味だ。高校生に分担を望むことがテーマになる。現場の活躍の様子の映像資料が欲しくて探している。

被災時、学校授業が休校になったとき、それぞれの地元地域で、特に避難所支援を分担して欲しいと思う。高校生の特質の広域通学の裏返し、広域分散のハードルを越え、近場の支援活動にどう結びつけるかという課題に、もう少し知恵がないものかとサポセンの調整担当者に語りかけた。そうですねえという返事しか戻ってこないのは仕方ないのだが、薄い受け皿を超える筋道を見通せぬ自分が腹立たしい。

用事を済ませて相模大野校にいく。連休は若手講師がいなくなる。といっても私が一番爺ぃなので、雑用は少ない。ノルマを済ませて、こっそり富士スーパーで買い物を済ませ、終業時間と同時にさっさと帰宅した。

-------

都社協のパンフレットは質がいい。「障害者総合支援法とは…」を複数冊仕入れておいたのだが、一冊はサポセンに寄ったとき、自閉症親の会の##さんにプレゼントした。またもう一冊は、相模原の塾長の元にいく。

小田急の車内でそれを開いて見ていると、初老の男性が声をかけてきた。ALS(筋萎縮性側索硬化症)の家族を介護しているとのこと。湘南台で降りていかれたが、壁と天井のデザインを考えているのだとのこと。ああ知らない世界だなと思う。こういう方とも連携していくのだと改めて思う。

鶏肉のトマト煮をつくる。母はトマトが好きだ。狙いは当たり、久々に食事が進んだ。しかし母には、私の世界を語ることが出来ない。人とともにありたいという情動を語ることが出来ない。高校生へのメッセージを推敲しつつ、彼らに語る言葉はあるのかと考える。

p.s.●「あうん」の件…連休明けにいくつもり。
  ●$$さん,子犬所望の件…福島のシェルターが対立から閉じている。困ったなと「ねこひと会」に希望をかける。
  ●明日は墓参。帰りに橋本で訪問指導。
  ●NHKスペシャルで19年目の阪神淡路大震災の長田区開発その後のルポ。復興は厳しい。地元自営業者の悩み、鋭いルポ。
  ●「空間のエスノグラフィー 文化を横断する」を入手。

夜間傾聴:なし

(校正2回目済み)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする