日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

白い構築物

2019年06月13日 | 地域

 岩国城は日本名城100選に選ばれている。標高200㍍にあり、三層四階上に物見を置く桃山風南蛮造りの天守閣として1962(昭和37)年に再建された。錦帯橋に観光で訪れた人は橋上から白亜の城を背景に記念写真を撮る。幾度となくシャッター押しを頼まれたが、最近は自撮りに押されめっきり回数が減った。

 岩国城から城山の嶺を西に行ったところ、城山の最も高いあたりに護館神(ごかんじん)がある。そこには岩国城の石垣を作った石切り場跡の大きな岩石がある。ご当地検定テキスト「いわくに通になろう」に解説が載っている。それには、飢餓、地震、火災などが続き藩政も乱れていたため、お館を護り城山を鎮めるために勧進されたとある。複数回訪れたが、原始林の木立に囲まれひんやりとしたその場所は何かジンとした霊験のような感じがしたことを記憶している。 

 その護館神近くと思われるあたり樹木の上に白いアンテナらしき物と円形状の構築物が見える。町の通りを歩いていても見えるので、かなりの高さと大きさではないかと思う。最近は高いところには所かまわず電波の中継塔が立つ。これもその一環かもしれないが、それにしては巨大に見える。見えない電波で世の中が動く時代になった、護館神の霊験に影響なければいいが。

 再びご当地検定テキストから。城山は吉川広家(吉川藩初代城主)が入国(1600年)以来斧を入れぬため原始化しており、「自然休養林」の指定を受けている。全山がシイなどの常緑広葉樹に包まれ、褐色の若葉は美しい。樹木は約2000種、草木類は350種、シダ類は約100種を数える、とある。こうした自然、斧ならぬ白亜のような構築物の建設は何とも似合わない。
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