
収穫前の丹精込めて育てた農産物が盗まれる、一晩のうちに盗られた跡のという映像をよく見る。北海道在住の方のブログに「果物では桃・リンゴ・サクランボ・ブドウ・柿など 野菜ではイチゴ・西瓜・メロン・キャベツ・白菜・トウモロコシ・玉葱など幅広い品目が被害にあっている」と具体的に載っていた。
わが子を失った様に作物を盗られた主の顔が忍びない。子どものころ我が家も盗られた記憶がある。菜園のジャガイモ堀に父に連れられて出かけた。予定したジャガイモ畑は掘り返されて、ジャガイモは1個も残っていなかった。終戦後の食糧難の時代だが、全部盗むのはその道に外れている。
野菜の値もほかの商品に連れられているのか値上がりしている。梅雨前線の大暴れで流されたり水没した田畑の映像を見ると、農作物の値上げは避けられないだろうと思う。熱中症対策として水分もだが畑作物をしっかり食べろという。キュウリ1本が100円を超えている。
そんなことを思いながら散策していると、ある家の玄関にミニトマトが一鉢植わっている。少し小ぶりに思えるが、数は生っている。子どもの夏休みの観察日記にもなるかな、これなら盗られはしないだろう、子ども心に傷をつけないで、そう思いながら通り過ぎた。
(今日の575) 青物は農と自然の結実だ