日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

存続か廃止か

2023年07月27日 | 社会 政治

 自治体主導で「存続か廃止か」で議論が始まった第3セクターのローカル線駅の下をたまたま通りかかったときのこと。このローカル線、もともとは国鉄の時代、山口県東部地域から中国山脈を越えて島根県に通じる「岩日線」、建設工事は途中で中止、完成していた約40㌔ほどをいきさつはあったが3セクとして運行されている。

 3セクは「錦川清流線」として運行されている。事情はいろいろあろうが、赤字路線から脱却できないで今日に至っている。沿線の人口は急減、小中校の統廃合などがさらに拍車をかけている。地域に詳しい人の話では空き家も年々増加しているという。有権者も大幅に減少している。こんなことから存続か廃止か、の議論になる。

 3セク駅の長い急な階段の下で腰かけている高齢の女性に出会った。声をかけると「降車して階段を下りて疲れて休んでいるだけ、大丈夫です、心配かけました」と私とは反対側に進まれた。この駅は、現役のある時期によく利用していた。急な階段が40段、もう少しあるかな、年配者に転倒の心配もある。「こんな階段があるので清流線は使いにくい」と利用を控えるという声はある。

 エレベーターやエスカレーターの完備された都市部の駅では想像もつかない過疎地の駅問題は地方の交通弱者にとっては死活に繋がる。過疎地域を走るこの路線には1億余円の経費で、一般客は乗降できない駅が作られている。代わりに利用促進策にという声は届かなかった。存続か廃止かの議論を見守りたい。

 (今日の575) 首長の過疎への思いは声だけか
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする