午前11時、気象庁は「北九州地域は梅雨入りした模様」と発表した。ということで我が山口県は中国地方ではあるが気象庁的には中国地方ではなく北九州地域になっており当県も梅雨入りとなる。うす曇りではあるが雨の兆しは見えずしっくりこないが、すっきりしないじめじめ季節の到来ということになる。
沖縄と奄美が梅雨入りしておよそひと月、梅雨前線が北上を始めたことになる。この雨、降りすぎても困るが降らなくてもこれまた困る。稲作には欠かせない雨だが洪水に至らない程度というのは人間のわがままか。夏季の渇水を避けるためにはダムにそれなりの貯水ができるダム付近での降雨が欲しい。これも人間のわがままか。
この時期は川魚の王である鮎釣りの季節。錦川も何万匹かの稚魚が放流され釣果を楽しむ人の姿が見える。鮎は清流中の珪藻類を餌として常食する。これの成長も水量でその状況が変わるというのは鮎釣りが趣味の知人。錦帯橋の鵜飼も鮎の育つ水量があって成り立つ。しかし、降りすぎて増水、上流のダム放流などで安全のためシーズン中に何度か中止になる。遠来の観光客には申し訳ないが自然のなせることとあきらめてもらう。
鮎解禁の日、知人のフェイスブックに「いただきました」と錦川支流の宇佐川で釣られた鮎の写真が載っている。宇佐川の鮎は、全国品評会で1位を複数回獲得している姿、味ともに誇れるもの。縄張り意識の強いという鮎、今年の梅雨、鮎たちはどのようにして釣り針や鵜のくちばしから逃れ、一年魚としての生命を楽しむのだろう。