日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

2桁への期待

2014年10月24日 | 自然 季節


 冬の使者として県民の待つ特別天然記念物ナベヅルが越冬の地、八代に飛来したと夕方のローカルニュースで知った。平年より5日早いという。八代は周南市の山間部で、本州で唯一のナベヅル越冬地として知られる。地元の人を中心に多くのボランティアの方がねぐらや餌場の整備をされる。小学生は全校生徒が「鶴よ来い」と大空に向かって呼びかける。

 熱心な努力はされているが、それが鶴に届かないのか、このところ飛来数が減少しその数が1桁のシーズンもある。今シーズンの飛来初日は4羽、監視所の人は「このままいけば2桁が期待できる」と喜びの声が上ずっていた。ナベヅルが飛んでいる、と近隣の町から情報が寄せられ皆さん西の空を見上げていたという。

 ナベヅルは天然記念物。神経質な鳥で見学や撮影には決められた場所でマナーを守って観てほしい、そんな注意を思い出す。そういえば鶴観覧所付近には駐車場はなく、しばらく歩いた。ナベヅルは漢字にすると鍋鶴と書く。鍋の底の黒い色に似ているからといわれるが、気の毒な気がする。シベリア大陸からはるばるやってくる野鳥、ナベヅルと書いて歓迎したい。

 ナベヅルといえ九州の出水、ここには毎年のこと万を超える飛来が確認されている。その出水には昨日から飛来が確認され、初日は300羽近くが餌をついばんでいたという。毎年、出水への飛来するいくらかが八代に舞い降りてくれれば、人間のそんな身勝手な願いは届かない。その前に、出水に勝る鶴の好む環境整備が必要な条件かもしれない。
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