今日はひとつの記念日となった。
定年から数年目、エッセイ同好会に仲間入りさせてもらった。エッセイを創作し自己研鑚をはかろうというこじんまりした会。創作した作品は月例会で自らが読む。会員は聞いた感想や評をのべる。それを参考とし次の創作へ生かす。外部からの先生や講師は不在、それでもピシャリと決まるのはリーダーの人格と思っている。
作品は新聞へ投稿する。投稿は勇気がいる。勇気はいるが採用され掲載されたときはいい気持ちで一日が過ごせる。掲載にはそのくらい力がある。その作品は同人誌へ掲載される。年100編あまりが同人誌を飾る。
そんな投稿先のひとつに毎日新聞(西部)の最高252文字で纏める「はがき随筆」という欄がある。毎月50編余りが掲載され、そのなかから月間賞3作品が決まる。月間賞の中から年間賞が選定される。昨年6月の入選作が年間賞の末端に入り、今日、その授賞式へ出席した。投稿を初めて6年目のことだ。
正面だけを見てさっさと歩いていたような自分の歩みが、エッセイ同好会へ入って、少し変わったかなと思うことがある。なにげなく見て通り過ぎていたことに足を止めたり、小さな張り紙におっ、と感じたり、道べりの雑草の中の小さな花に目が行ったりと。少しだがこうした自分の変化を感じる。
こうした変化がいつの日か、掲載される作品のように心をうつ、心にしみるような内容につながっていけたら、と改めて思い直した今日だった。