今日は暦の上では雨水、立春から啓蟄へ変わるそのまん中の日。温かさに雪が雨にかわり、氷がとけ始め、昔から、農耕の準備を始める目安とされていた。また、この日に雛人形を飾り附けると良縁に恵まれる、とある。これから日ごと春らしくなるという始まりの日だろう。
しかし日本海側は記録に残る豪雪に見舞われ春はまだ遠い。除雪・雪下ろしなどでは多くの方が亡くなられてたている。日々の生活にも多くの支障をきたすなど、昨年から続けて起きる自然災害のはかり知れない力に、成す術のない人の力を哀しむ。
そんな地上の様子など知らぬように冬を代表する鳥のひとつカモがお堀で楽しんでいる。明治維新前の日本では食用とされた数少ない鳥獣だったそうだ。鴨鍋にネギを入れると臭みがとれて美味しくなる事から、いいことが重なってやってくることを「鴨が葱を背負ってくる」という。この言いまわいは善悪含めていろいろな使い方がある。
カモはのんびり気楽そうに水面を滑っているように見えるが、実はそうではないという。本当はその水掻きは水中で絶えず動いているそうで「人知れぬ苦労の絶えないことのたとえ」をカモの水掻きというそうだ。人もこうありたい、そう思うとカモののんびりと気楽そうな姿から学ぶことは多そうだ。
(写真:ハクチョウを追っかけるカモ)