
本格的な秋はまだ先なのに、冬への備えとして早くもストーブが売れているという。それも電池で点火する旧式のタイプ。点火方法がマッチから電池に変わったとき、手間もかからず点火時特有の臭いも少なくなり喜んだ。やがて電気温風機などが現われ快適さは増した。
それが電池点火式のそれに人気が出、売り上げ予測は右上がりというだけで、どのくらい上昇するかメーカーさんも情報収集中という。その原因は節電や一斉停電などへの対策のためだ。
旧式のそれは暖かくてお湯が沸かせ、ぐつぐつとゆっくりする煮ものや温め料理にはなくてはならない暖房器具だった。ストーブに乗せられたやかんからのぼる湯気はそれだけで家の中をあったかく見せた。
喜ぶことではないが、避難が日常の生活に溶け込んできた昨今。ストーブは避難先での煮炊きや寒いときの暖房にもなる、大震災で避難された方の話しには説得力を感じる。科学万能漬けの生活には見直すところが在りそうだ。
(写真:解体した古畳のわらが敷かれたバラ園は昔懐かしい)