マンホールの蓋、それはどこの道を歩いていても見かけ、特に気にするほどのものではない。しかし、マニアはおられる。白い紙を蓋全体に被せて鉛筆で蓋の絵模様を写している外国人女性を見た事がある。立ち止まってみていると片言の日本語で「面白いです」と笑顔で話しかけられた。
それは円形で、錦川の錦帯橋と鵜飼と岩国城をデザインした観光岩国を表現した鋳鉄製の蓋。デザインには町のシンボルや花木などが多く使用される。市章などをあしらったシンプルなものもある。近所の歩道には鮎をデザインしたものもある。
近所で消火栓の工事があった翌日、通りかかると補修した黒いアスファルトの中に丸い形をしたオレンジ色の物が見える。マンホールの蓋だった。市内でカラーの蓋を初めて見た。
デザインは消防の梯子車と市章、それに消火栓の3文字。これなら蓋の下にあるマンホールが何かすぐに分かり、万一のときも役立つと思う。火災予防へのちょっとした気遣いを呼び覚ますかもしれない。
鋳鉄そのままの色の蓋では注意してみないとその用途が分かりづらい。これからのメンテナンスや工事でカラー化されるとおもしろいかな、と思いながらコストのことが頭をよぎった。
(写真:カラー製のマンホール蓋、これが空けられないことを願う)