このところの涼しさにせかされ夏の後始末をしている。
今年初めて種から育てたツルなし朝顔、花を終えてしばらくたち種を採る時期になった。大きめで硬い粒を採った。
採種して鉢植えの30cmほどの茎を抜いた。茎からは思いもよらない数と長さの根が表れた。これほどの蓄えがあって花が咲いていたのかと知らされた。
ひと夏のあいだほぼ毎日1輪か2輪咲いた。短い茎の力だけではあれだけの開花力はないのだろう。この朝顔、咲いてそして種を残すには立派な根が必要だった。あの硬かった1粒1粒には、このように子孫へ誘う因子が引き継がれ我家でもそれが実った。
これまでその時々のことを精一杯の方法で成し遂げてた。それは蓄えた力で出来たかと問われたら返事に困る。が、この歳になればかまうことはなくなった。
これからの蓄えはまず健康。つぎに少しは楽しくゆとりのある生活をしたい、孫にも服の1枚などといえば年金からの蓄えを増やことになる。あまりにも現実的で1粒の種の真似ごとも出来ないわびしさを感じる。でも人様に迷惑だけはかけないことは実らせたい。
(写真:長さが40cm程ある朝顔の根)