日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

南天鉄砲

2007年10月26日 | 回想


朝4時過ぎ、かすかに遠雷の音は聞こえたが星が見えた。傘を持たず、いつものようにウォーキングに出かけた。ここ2、3日に比べ生暖かいことを感じながらも街灯の照らす決まったルートを進んだ。

折返しまでの中ほどに来たとき突然大粒の雨が音をたてて降り始めた。携帯電話やデジカメを濡らしてはいけない、そこから急いで引き返した。自然のシャワーを浴びながら家まで15分ほど、帰り着いたら小降りに変わった。

なんとかと秋の空という。降ったり止んだり日が差したりと定まらないお昼までの空模様だった。南方海上には台風が発生した。秋の空には未だ気が抜けない。

が、秋は深まっている。近所の垣根の南天が色づきはじめた。緑に黄に赤の3色が自然の移り代わりを織り成している。初夏に咲いた小さな白い花が晩秋から初冬にかけ赤い実に変わる。カメラを向ける通りがかりの人も見受けた。

子供のころに南天鉄砲をつっくて遊んだ。。南天の実が入る小さな竹を握りしめられる長さに切り銃身にする。余った竹を使って、銃身の筒に少しきつめに納まるそれより長めの押出し棒をナイフを使って作る。これで完成。南天の実を詰め込み押出し棒を勢いよく押す。南天の実はポンという音とともに勢いよく飛び出す。その飛距離を競い合って遊んだ。

年下の者へ作り方や遊び方を教えながら、押出し棒の長さや実のつめ方で飛距離に差がつくことも学んだ。材料になる竹の生えている所には年長者が先頭になって進み取りかたを教えた。杉の実でも同じような遊びをした。

いろいろ訳はあろうが自然と遊ぶことの申し伝えがどこかで途絶えた。自分で作った南天や杉鉄砲で日暮れまで走り回ったころを懐かしく思い出す。

(写真:色づきはじめた南天の実)
コメント (4)
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