今日の朝刊。JRの新しい時刻表が入っていた。
東海道・山陽新幹線では新型車両「N700系」が運行開始した。「車体傾斜システム」によりカーブでも高速走行が出来る特徴で、東京~大阪の所要時間が5分短縮されるという。5分を喜ぶ利用者のインタビューが流れていた。
東海道本線の全線が開通したのが1889(明治22)年の今日7月1日。新橋~神戸が全通し、毎日直通列車が1往復し、その所要時間は20時間ほどだったいう。昭和20年代が8時間、今は3時間ほど、進歩は素晴らしい。
新型車両の素晴らしさが発表されている。ひとつ気になることがある。普通車は窓側、グリーン車では全席パソコンが使えるという。いつもよりいい企画書が書けるかもしれません、そんなPRもされている。
東京駅19時の下り新幹線、出張の帰り、駅弁と缶ビールを買って乗車した。新横浜駅を発車してから検札がある。いつも検札を済ませてから弁当を食べるので夕刊を読んでいた。やっと弁当を開く時間になった。出張帰り唯一の楽しみ、それは駅弁を選んで、買って、食べる。最後のアクションのときがきた。
新横浜駅から乗車した隣席の客、腰を下ろすや否やパソコンを使い始めた。予備のバッテリーまで準備していた。キーボードを打つ音は聞こえない。が、常に腕を動かし、書類を見開きするその動作は目障りだった。サラリーマンに同情はしたが、先に乗車していた隣席にひと言声をかけるマナーのなさには呆れた。弁当の味は忘れた。一昔前に経験したこと。
利用する人の状況が、周囲のすべてを許さないこともある。喫煙車両がその手本としてある。いまからパソコン利用専用車両を考えておくべきではなかろうか。
(写真:N700系新型車両、新幹線HPより)