みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

一緒に

2021年06月17日 | 使徒の働き

使徒の働き 10章17−33節

 夕方、いつものウォーキングコースの一つを歩いていると、お子さんが「ハロー!」と声をかけてくれました。「ハロー!」と答えて立ち止まると、日本人のお母さんと二人の男の子です。聞くと、私たちよりも半年ほど先にドイツに来たそうです。お兄ちゃんはサッカーをしているとのこと。前日ドイツが負けたことを残念がっていました。こんな出会いもあるのですね。

 主は、ヤッファに滞在しているペテロとカイサリアのコルネリウスとが出会うように働きかけておられます。不思議な幻を三度も見たペテロが思い巡らしているちょうどその時、御霊が今度はペテロに具体的な指示を与えます。躊躇する間(ま)を与えないような指示です。主がこれほどこまやかにコルネリウスやペテロに指示を与えられたのは、福音を世界の果てまで伝えようという主の熱心に基づくものです。

 この箇所から、「一緒に」ということばを覚えました。同じ趣味を持つ人、仲のいい人、家族などが一緒にどこかに出かけたり何かをしたりするのは当たり前のことです。しかしここで一緒に行動するのは、それまで全く別の「世界」に生きる人同士なのです。しかも彼らは、突然、自分では想像もつかないような相手と一緒に動くのです。

 その晩、ペテロとコルネリウスから遣わされた三人の異邦人、そしてもちろん皮なめし職人のシモンが一つ屋根の下に寝たのです。このことにすでに、大きな変化の兆しが見られます。いや、皮なめし職人シモンの家にはすでに、大きな変化が起こったのです。翌日ペテロとヤッファの主にある兄弟たちは、三人と一緒にコルネリウスへと向かいました。

 コロナ禍で「一緒に」過ごすかたちが多様になったと思います。だからなおのこと、同じ場に一緒にいられるというのはありがたいことだと、神に感謝します。


2011-2024 © Hiroshi Yabuki