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☆サム・メンデス監督「アメリカン・ビューティー」感想

2007年03月11日 13時50分22秒 | 映画
アメリカン・ビューティー録画していたサム・メンデス監督の「アメリカン・ビューティー」を見た。
この映画は劇場公開時にも映画館で見たけれど、べつにたいした印象は残っていない。ゲイをネタにしたコメディー映画だ、くらいの印象だった。

今回見ても、アカデミー賞作品賞を獲るほどのものかなと思う。
家庭が崩壊していく原因は、それぞれのひとが我慢をせずに自分の言いたいことを言いだしたことにあり、夏目漱石が「吾輩は猫である」で言っていたことを思った。
レスター(ケヴィン・スペイシー)は妻と会社に言いたいことを言い、その娘ジェーンは友人のアンジェラよりも隣に住んでいるリッキーを選ぶ。リッキーは元海兵大佐の父から離れ、その父はゲイであることをレスターに告白してしまう。
みんながいいたいことを言い出してすべてが崩壊してしまうという話だった。

レスターの妻が完璧主義で、「デスパレートな妻たち」のブリーのようであった。こんな感じの女性ってアメリカに増えているのかな、と思った。

今年のアカデミー賞受賞式を昨日少し見たが、もっとも見てみたいと思ったのは「リトル・ミス・サンシャイン」だった。
家族を描いたものにはわりと興味がある。
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☆夏目漱石「吾輩は猫である」感想

2007年03月08日 02時30分43秒 | 文学
吾輩は猫である夏目漱石の「吾輩は猫である」(岩波文庫)を読み終わった。
苦沙弥先生の苗字は珍野というらしい。珍野苦沙弥。
苦沙弥というのはずっと姓だと思っていた。どこかで家の表札に「苦沙弥」と書いてあるが、それが米粒で貼り付けてるだけだから雨の日には落ちる、というようなことが書かれていなかったっけ? 表札に苗字ではなく名前を書いているんだな。確かに変人。
それとずっと気にしていた水島寒月そっくりの泥棒の話は案外あっさりと終わった。泥棒が捕まって苦沙弥先生の家に来たが寒月に似ているとかそのような話は一切なかった。猫も忘れているかのようにその話はしない。
どうなっているのだろう。
泥棒に入ったときは暗くてそんなふうに見えたというだけの話なんだろうか。疑問が残る。
苦沙弥の姪の雪江が突然泣き出す場面は「明暗」にも同じような場面があったように思う。お延が叔父さんの家に行って冗談を言い合いながら突然心が弱くなって泣くシーンがあったと思う。よく似ていた。

岡田斗司夫の「フロン―結婚生活・19の絶対法則」という本が気になって最初と最後だけ立ち読みした。
「BSマンガ夜話」はよく見ていたので岡田斗司夫は賢い人だなと思っているが、彼個人のことは全く知らない。
この本を書く前だか後だか知らないが離婚をしたらしい。
最初と最後しか読んでいないので、以下適当な感想になるが、この本のあとがきに書いてあるような感じで、理屈だけで離婚するような場合って本当にあるんだろうか、と思った。なんか不思議、というか違和感を感じた。
結婚生活について近代的な理屈だけで考えてしまうと離婚(というかもともと結婚しない)しかないのかもしれないな、と思う。
「吾輩は猫である」の最後に出てきた、西洋風に個性を重要視して親といっしょに住めなくなり、そのうち男女も夫婦としていっしょに住めなくなるなるだろうというという考えはかなりそうなんだろうな、と思った。
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☆ねむいねむい

2007年03月07日 00時41分55秒 | 文学
なぜか非常に眠くて、すぐにうたたねしてしまう。
とくに仕事が忙しいわけでもないんだけど、家に帰るとすぐに炬燵で寝てしまう。
現在本は二冊読んでいて、夏目漱石の「吾輩は猫である」は312ページ。
苦沙弥先生の家にボールが飛んできて、がやがやとボールを拾いに来た近所の学生たちを苦沙弥先生が叱りつけるところまで読んだ。ベースボールは当時新しいスポーツだったことがよくわかる。野球という言葉を作ったのは正岡子規であるということをいつかどこかで聞いた気がする。
もう一冊は中沢新一の「熊から王へ」というのを読んでいる。カイエ・ソバージュシリーズの二冊目。
どちらも最近あんまり読めていない。
なんとなく引越しの準備で気ぜわしい感じだな。

この間テレビ番組「迷宮美術館」を見ていて、エル・グレコの絵の特徴は10頭身の人物であることを知った。
エル・グレコの絵を見るときになんだか感じる気持ち悪さはここに原因があるんだということに気付いた。
そしてエル・グレコの絵は荒木飛呂彦の絵に似ているとも思った。
これからは「ジョジョの奇妙な冒険」のことをエル・グレコ的な絵だと評することにしよう。しかし誰も僕に「ジョジョの奇妙な冒険」の作風について訊ねないのでそんな機会は永遠に訪れないと思うが。
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☆LANケーブル工事

2007年03月05日 00時50分27秒 | 衣食住
引越し先のマンションのCD管にLANケーブルを通してきた。
管の中に針金が通してあったので、その先にLANケーブルをガムテープで巻いて反対側から引っ張って管にケーブルを通した。
針金を引っ張るときは、海の男の気分だった。よく知らないが、カジキマグロと戦っているときの気分というのはこんな感じかもしれない。
「マグロっ! ご期待ください!」(フィーチャリング・渡哲也)
しかしカジキマグロほどの手ごたえもなくするすると抜けた。もっと難しいものかと思っていたが案外簡単だった。
こんな工事でひとくち12,000円も取ってしまうNTTは立派だな、と感心してしまう。今回全部屋の全マルチメディアコンセントにLANケーブルを通してコネクタを付けたので総額60,000円の工事をしてしまった計算になる。
なんだか得した。
マンション中のLANケーブル工事を請け負ってあげようかしらという気分にもなってしまう。(そんなことはしませんが。)
LANケーブルは全体で60mほど使っていた。
100mを箱買いしておいてよかった。
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☆マーティン・ブレスト監督「ビバリーヒルズ・コップ」感想

2007年03月03日 16時52分43秒 | 映画
ビバリーヒルズ・コップ スペシャル・コレクターズ・エディションずっと前に録画していたマーティン・ブレスト監督の「ビバリーヒルズ・コップ」を見た。
デトロイトからエディ・マーフィがやってきたことで規則でがちがちのビバリーヒルズの警察官も柔軟になる。まさにトリックスターで道化だなと山口昌男的な感想を持つ。
お話といったお話も特になく、ポップな音楽を聴きながらドンパチやっておしゃれに(当時の)盛り上がるといった内容です。シンディー・ローパーのような歌がずっと流れていた。

有名な主題歌、
♪ぱーぱーぱっぱらっぱっぱ……
ってやつは、「朝まで生テレビ!」の主題歌に似ていることに気付いた。
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☆中沢新一「人類最古の哲学 カイエ・ソバージュⅠ」感想

2007年03月02日 00時49分59秒 | 文学
人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉中沢新一の「人類最古の哲学 カイエ・ソバージュⅠ」(講談社選書メチエ)を図書館で借りて読む。
この本でいう「人類最古の哲学」とは神話のことだ。
昔大江健三郎を読んでいたときにその影響で山口昌男の本を読んでいたことがあって、文化人類学の本は少しは読んだことがある。
そしてそのせいで小説を読むときはいつも、異人さがし、トリックスターさがし、異界さがし、死と再生さがし、双子さがし、近親相姦さがしをやっていたことがある。
これはやりだすと止まらなくなるし、どの小説を読んでもだいたい登場するし(そこしか読んでいないわけだから)、どの小説を読んでも同じような感想しか抱けなくなる。
あまりにも小説から遠く離れすぎてしまって(フィーチャリング・蓮實重彦)、そこに同じ物語しか読めなくなり、「そんなことやってたって意味なくない?」と思い、ばかばかしくなってやめた。「それがどうしたの? だったらどうしたの?」という感じになった。
どんなニュースを見ても金と権力の物語しか見れなくなってしまったジャーナリストたちに似ている、と格好よく決めておこう。

この本で、神話は宗教とは違い、現実とつながっているものだと言っているあたりになんとなく深く感心しつつも、実際よく判らないので、ほんとにそうなのかなあ、という感じで判断を保留にしておく。
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