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米澤穂信『満願』

2018年08月24日 22時51分33秒 | 文学
米澤穂信『満願』(新潮文庫)を読む。
以前から気になっていたミステリーで、文庫になったときに読もうかと思ったのだが、やめていた。
この前NHKでテレビドラマになり、ドラマは見なかったのだが、そのときに何となく気になって読むことにした。古本で購入。

「夜警」
とてもおもしろい。
ごまかそうとするひとっているよな、しかしここまではしないだろう、という気持ちで読み終える。

「死人宿」
こんなに熱心に遺書の文章を読み込めるってすごいな。佐和子には何のために逢いに来たんだろう。
反省しているつもりなのに、反省していないって言われるのってすごく嫌だけれど、この人は素直にさらに反省する。すごい、けど、違和感がある。こんな人はいないだろう。
温泉宿に行きたい。

「柘榴」
これはまたすごい違和感。
こんなことは、ないだろう。ミステリーは違和感のある登場人物が多い。

「万灯」
うーん、こんなこと、あるかねえ。
すべてが有り得ない。交通事故殺人も、第二の殺人も、コレラも。
第二の殺人が一番有り得ない。追いかけていって殺すって、リスクが高すぎる。

「関守」
最初、いままででいちばんつまんねえな、と思いながら読んでいたのだが、もっともおもしろい。
怖い。
やられた。

「満願」
表題作だが、僕にはどうもあまりおもしろくなかった。
そうかもしれないけど、そうじゃないかもしれないじゃないか、しかもなぜそれをいま気付くのだ。と思った。
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