高橋昌一郎『小林秀雄の哲学』(朝日新書)を読んだ。
非常によくまとまっていて、小林秀雄がどんな人かというのがよくわかる。あまり興味がなくて、中原中也と小林秀雄と長谷川泰子の関係などはあまり詳しく知らなかったのだが、理解できた。坂口安吾が鬱病になったことなど初めて知ることも多かった。小林秀雄の父親が生牡蠣にあたって死んだ、そしてその後小林秀雄自身も生牡蠣を食べなかったことなどおもしろい話が多かった。
高橋昌一郎自身が小林秀雄のことを好きなのがよくわかるが、フラットな立場で論じようとしている。これまであまり詳しく書いた物を読んだことのない、太平洋戦争時代の小林秀雄の話も興味深い。
郡司勝義の『小林秀雄の思ひ出』を読んだときも思ったが、小林秀雄は遠きにありて思うものだと思う。近くにいると泣かされる。そばにいた編集者たちはほんとうに苦労しただろうなと思う。
さて、非常におもしろい本なのだが、小林秀雄が科学的ではないということを結構詳しく書いているところは必要かなと思った。
小林秀雄が科学的ではないということは、まあ当たり前といえば当たり前で、科学的ということをこんなに批判している人はいない。
で、科学的でないから正しくないと言うのであれば、それは同語反復を行っているだけで、この場合の「正しい」とはどういうことかと言えばそれは「科学的である」ということだ。科学的であることが正しいということを科学的にじゃなくは証明できない。
科学的でないといけないとか言い出したら小林秀雄は読めない。
なんだかんだで小林秀雄の魅力のよくわかる本でした。
非常によくまとまっていて、小林秀雄がどんな人かというのがよくわかる。あまり興味がなくて、中原中也と小林秀雄と長谷川泰子の関係などはあまり詳しく知らなかったのだが、理解できた。坂口安吾が鬱病になったことなど初めて知ることも多かった。小林秀雄の父親が生牡蠣にあたって死んだ、そしてその後小林秀雄自身も生牡蠣を食べなかったことなどおもしろい話が多かった。
高橋昌一郎自身が小林秀雄のことを好きなのがよくわかるが、フラットな立場で論じようとしている。これまであまり詳しく書いた物を読んだことのない、太平洋戦争時代の小林秀雄の話も興味深い。
郡司勝義の『小林秀雄の思ひ出』を読んだときも思ったが、小林秀雄は遠きにありて思うものだと思う。近くにいると泣かされる。そばにいた編集者たちはほんとうに苦労しただろうなと思う。
さて、非常におもしろい本なのだが、小林秀雄が科学的ではないということを結構詳しく書いているところは必要かなと思った。
小林秀雄が科学的ではないということは、まあ当たり前といえば当たり前で、科学的ということをこんなに批判している人はいない。
で、科学的でないから正しくないと言うのであれば、それは同語反復を行っているだけで、この場合の「正しい」とはどういうことかと言えばそれは「科学的である」ということだ。科学的であることが正しいということを科学的にじゃなくは証明できない。
科学的でないといけないとか言い出したら小林秀雄は読めない。
なんだかんだで小林秀雄の魅力のよくわかる本でした。
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