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橋爪大三郎『政治の教室』感想

2012年06月16日 19時26分47秒 | 文学
橋爪大三郎『政治の教室』(講談社学術文庫)を読んだ。
お金の話と政治の話はどうにも苦手で、小耳にはさむのも嫌いなのだが、それではいけないのではないかと前々から思うし、苦手だと思っているのもこれまでの生活環境によって思わされている部分があるのだろうから、もう少しその外側から眺められるようにならなければなるまいと思い、このような本を読む。
しかし期待したような本ではなかった。
どういう本を期待していたかというと、少しずつでも政治に興味を持ているようになり、明日から新聞を読もうと思わせるようになり、今度の選挙(いつあるのか知らないが)にも積極的に投票に行こうと思わせるようなそんな本を期待していたのだが、ぜんぜんそんな風にはならなかった。
日本の政治状況はぜんぜん「ほんとうの」民主主義ではなく、二大政党制が正しいのにそのようにはなってなくて、欧米(とくにアメリカ)の政治はすばらしい、というような印象の本だった。
思うに、そんなふうにアメリカが正しいと言われて日本の政治に参加しようと思う人っているのだろうか。
本の最後に「草の根民主主義のつくり方10カ条」というものが載っているが、橋爪大三郎自身は実践しているのだろうか。できないのならなぜ自分がやらないのかよく考えたほうがいいと思う。
私にとっての政治の教科書になるかと期待したが、ぜんぜんそんなものではなかった。残念。

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