ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

☆両親と私

2008年11月28日 00時31分16秒 | 文学
夏目漱石の「こころ」は、
上 先生と私
中 両親と私
下 先生と遺書
に分かれていて「両親と私」まで読んだ。あとは遺書。
「こころ」を初めて読んだのは確か中学生のときで、ものすごい衝撃を受けた。
この「こころ」と太宰治の「人間失格」と辻仁成の「ピアニシモ」が当時の僕のお気に入りの三冊でした。
で、当時読んだ時には「両親と私」なんてあまり印象に残らず、親って鬱陶しいもんだ、とかそんな印象しかなかった。
お父さん死にそうなんだなあ。全く憶えてなかった。
心配して家に帰ってみたら大したことなくて、そのまま先生から手紙をもらって電車に乗って東京に帰るようなイメージだったけど、ぜんぜん違った。
父親の弱っていく姿が詳細に描かれていて結構すごい。
どこを読んでもすごい。漱石偉い。
先生の手紙に、
《この手紙があなたの手に落ちる頃には、私はもうこの世にはいないでしょう。とくに死んでいるでしょう》
とあり、「特に死んでいる」とはどういう意味だ? この世にいなくて死んでいない状態があり得るのか? と思ってそのように妻に話すと「とっくに死んでいるでしょう」ってことじゃないかと言われた。
そうか、「疾くに死んでいるでしょう」ってことか。
妻偉い。

もうここまででかなりお腹いっぱいで、もう分かりきった先生の「遺書」なんか読まなくてもいいやという気分にならないでもないが、もちろん読みます。

「こころ」傑作。すべてのひとにおすすめしたい。
コメント    この記事についてブログを書く
« ☆思わせぶりな先生 | トップ | ☆夏目漱石「こころ」感想 »

コメントを投稿

文学」カテゴリの最新記事