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平野啓一郎『私とは何か』

2013年09月16日 21時28分52秒 | 文学
平野啓一郎の『私とは何か 「個人」から「分人」へ』(講談社現代新書)を読んだ。
とてもわかりやすく書かれていて、かつおもしろい本だった。
現代人の悩みの原因はすべてここに書かれてあるといっても良いような気がする。
「個人」というものをずっと変わらない、統一されたもの、と考えてしまうと苦しくなるので、出会う人ごとによって出来上がる「分人」がいろいろ混ざっているものが私である、と考える考え方はとても納得できるものだ。
同年代の作家の作品はあまり読んだことがないのだが、ほぼ同年(一歳違い)の平野啓一郎の小説を読んでいってみようかと思う。たぶん誠実で真面目なひとなのだろうな、という気がする。「誠実で真面目な分人が大きな割合を占めているひと」と言ったほうが正しいのかもしれない。

森鴎外と三島由紀夫と谷崎潤一郎が好きというのが、夏目漱石と太宰治が好きな(谷崎潤一郎は好き)僕とはだいぶ違うがそれもおもしろいかもしれない。
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読んでみたいと思った。
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テレビドラマ「いねむり先生」

2013年09月16日 13時02分49秒 | テレビ
昨日テレビドラマの「いねむり先生」を録画してきちんと見た。
こんなことはめったにない。色川武大に興味があって、あとは井上陽水が出ているのにも惹かれた。
途中見るのをやめようかなと思ったが、最後まで見てしまった。伊集院静の小説が原作で、藤原竜也と西田敏行が出ていた。
内容は薄味で、もっともっと「セカチュー」みたいなお涙頂戴のドラマかと思ったがそうでもなく、だから最後まで見られたのだと思う。夏目雅子がそっくりだった。
伊集院静が色川武大のどこに惹かれて、どうして彼のおかげで妻の喪失から回復できたのかはわからなかった。

小説を読もうかどうしようか迷っている。
たぶん、ドラマでは端折っているところがだいぶあるのだろうとは思うが。
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